種別 論文
主題 超音波スペクトロスコピー法による無筋および鉄筋コンクリート部材中のひびわれ欠陥の定量的評価について
副題
筆頭著者 坂田康徳(九州東海大学)
連名者1 大津政康(熊本大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
1
先頭ページ 667
末尾ページ 672
年度 1992
要旨 まえがき
コンクリート構造物は、本来、耐久性、耐火性、耐震性に優れており、任意形状の構造物を容易に構築できることから市民の間に広く親しまれ、これまでに数多くの構造物が造られてきた。ところが近年、これらの構造物の中にはアルカリ骨材反応や塩害その他の原因に基づくひびわれや空隙などの各種欠陥によると考えられるコンクリート構造物の早期劣化が大きな社会問題となっている。コンクリート構造物の安全性確保と有効利用の見地から、これらの構造物中の各種欠陥を、効果的に評価するための非破壊評価法の開発が急務である。コンクリート中のひびわれや空隙などの各種欠陥を評価する方法として従来より各種の方法が実施、検討されているが、いずれも未だ開発途上にあり、新たな開発の余地も残されている。なかでも超音波を利用した方法は安全性や経済性の点で優れており、かなり以前より研究されているが、その大部分は材料中を伝播する超音波の伝播速度を利用した音速法が大部分であった。ところが最近、超音波の周波数特性に着目したコンクリート非破壊評価法に関する研究が行なわれるようになり、それは超音波スペクトロスコピーと呼ばれている。この周波数特性を得るには一般的に衝撃波入力に対する受信波のフーリエ変換による方法が行なわれているが、発信器のスィープモード入力に対する受信波の応答スペクトルを利用する方法も考えられる。本方法についての理論的背景や計測法、ならびに応答スペクトルとフーリエスペクトルの等価性については既報を参照されたい。ここでは、無筋および鉄筋コンクリート部材に生じた曲げひびわれ深さを評価する方法を検討するために、実験並びに境界要素法(BEM)による2次元共振解析を行なうと共に、共振法による理論的考察を行なって、実験結果との対応を検討した。
結論
以上のことをまとめると次のような結論が得られる。1)本方法を用いて無筋および鉄筋コンクリート部材に生じたひびわれ深さを評価することが可能である。2)境界要素法による部材軸に直角方向のひびわれを持つ部材の二次元共振解析の結果は実験値と傾向的によく一致する。また、共振法タワミ振動法の理論を用いても、ひびわれ深さの変化に対する共振周波数の変化状況は実験値と傾向的に一致することがわかった。
PDFファイル名 014-01-1113.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る