種別 論文
主題 AE法を適用したコンクリートの劣化度評価に関する実験的研究
副題
筆頭著者 山田和夫(愛知工業大学)
連名者1 山本正岳(愛知工業大学大学院)
連名者2 浅井陽一(愛知工業大学大学院)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 691
末尾ページ 696
年度 1992
要旨 はじめに
材料内部の微小破壊に伴って発生する、可聴域よりもずっと高周波の弾性波(通常、Acoustic Emission(以下、AEと略記)と呼ばれている)を測定の対象としたAE法は、コンクリートの内部破壊過程を追跡するための在来計測手法と比較して、材料内部の変形、破壊などの微小変化を動的かつ高感度に検出できるという点で格段に優れている。そのため、筆者らもコンクリートの微視的破壊機構を解明するためにAE法を適用し、静的載荷時のAE挙動や繰返し載荷時のカイザー効果並びにAEの周波数特性など、コンクリート内部で発生するAEの基礎的特性を調べるとともに、AE法による破壊源探査や微視的破壊過程の追跡、AEの原波形解析などを試み、AE法の妥当性や可能性を確かめるための一連の検討を行ってきた。本研究では、非破壊試験法としてのAE法の適用性を調べるための基礎的研究として、AE法によるコンクリートの劣化度評価への可能性について、一連の検討を行った。
結論
本研究では、AE法によるコンクリートの劣化度評価試験方法の可能性について実験的に検討を行った。本研究で得られた結果を要約すると、およそ次のようにまとめられる。1)1軸圧縮強度時の累積AEイベント数では、コンクリートの劣化度を正確に推定することは不可能であるが、特定の応カレベル毎に算出したAEの振幅分布またはエネルギー分布の変化状況に着目することによって、コンクリートの劣化度や劣化後の経過期間などをある程度推定することが可能である。2)劣化直後に式(1)を適用してコンクリートの劣化度評価を行った場合、カイザー効果のために正確な劣化度評価が困難となる。式(1)を用いて正確に劣化度評価を行うためには、劣化後ある程度期間が経ったコンクリートを対象とする必要がある。ただし、水中養生下のコンクリートに対しては、式(1)による劣化度評価は難しい。なお、現在損傷後1ヶ月以上経過したコンクリートの劣化度評価について調査中であるため、これら長期材令下のコンクリートの劣化度評価については、別の機会に報告する予定である。
PDFファイル名 014-01-1117.pdf


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