種別 論文
主題 光弾性実験によるコンクリートのせん断試験用供試体の主せん断応力分布
副題
筆頭著者 浅井貞重(東洋大学)
連名者1  
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
1
先頭ページ 711
末尾ページ 716
年度 1992
要旨 まえがき
材料の強さを検べるには色々の試験方法があるが、それらの試験方法は大抵、試験断面が最弱断面で弾性時における応力分布は一様か単調な変化となっているのが普通であって破壊時の応力分布=弾性時の応力分布×破壊時の荷重/弾性時の荷重なる仮定の下に「材料の固有の強さ」を求めている。そこで、この思想をせん断試験に適用しようとすると、上記の条件を満す供試体と実験装置を作ることが理論的に難かしいので、現在は金属でもコンクリートでもせん断強さを求めるための統一された試験方法は規格化されていない。それゆえ、材料のせん断強さは、その材料に作用する力の方向によっては引張強さや圧縮強さよりも重要性を持つ場合があるにもかかわらず、各自は適当な方法、たとえば一様な厚さの材料については図−1のようなものを、せん断強さの実験と称して求めているが、それらの試験断面は最弱で単純せん断応力状態とはなっていないので、求めたせん断強さは当然、実験の方法により異る。したがって、それらから得られた実験結果を比較検討してもあまり意味はないし、また、その値を他に適用するときには注意を要しよう。以上は周知のことである。しかし、図−1の方法は現在広く用いられているので、弾性時における主せん断応力の分布と応力集中係数を求めておくことはせん断応力が生じる部材の設計に際して一義があろう。
結論
通常のせん断試験における主せん断応力の分布を光弾性実験で求め、次ぎの結論を得た。1)図−1の試験片が等方性材料で出来ているとした場合、せん断亀裂の伝播は特定の面要素や応力の方向を指定したτxyやτyzなどではなく、主せん断応力の大きい処へと順次に進行すると考えられる。かかる場合を想定し、せん断面が弾性であるとしたときの主せん断応力の不均一性(shear lag)と応力集中係数につき統系的に検べた。2)二面せん断試験法のせん断面の間隔をゼロに収束したときの、せん断面の応力分布は割裂引張試験法による応力分布により近似ができることを示した。3)割裂引張試験の試験断面は主せん断応力で破壊する可能性があることを示した。
PDFファイル名 014-01-1121.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る