種別 論文
主題 中性化と塩水の複合作用によるシリカフュームコンクリート中の鉄筋腐食に関する研究
副題
筆頭著者 添田政司(福岡大学)
連名者1 大和竹史(福岡大学)
連名者2 江本幸雄(福岡大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
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先頭ページ 745
末尾ページ 750
年度 1992
要旨 はじめに
コンクリート中の鉄筋の表面は、通常は空隙水中の高アルカリ環境下で保護酸化被膜を形成して不動態化されている。この保護膜は、pHが低下したり、または高アルカリ下でも鉄筋の表面に塩化物イオンが到達すると破壊され腐食が開始する。シリカフュームを混入したコンクリートの塩化物イオンの浸透は、普通コンクリートに比べ顕著に減少し、塩化物浸透抵抗性に優れることを多くの研究者らによっても報告されている。一方、シリカフュームコンクリートの中性化に関しては、そのポゾラン反応によりCa(OH)2の消費によってアルカリ度を低下させるため、シリカフューム混入率が多い程、中性化速度が大きくなると報告してきたが、水結合材比や試験条件等によっては中性化抑制効果があるという報告もある。従って、中性化および塩化物の両者の複合作用を受ける鉄筋コンクリートに、どの程度までのシリカフューム混入率が鉄筋腐食に関して有利なのか十分検討しておく必要性がある。そこで本研究では、複合劣化試験を行ない、適切なシリカフューム混入率を見い出すとともに、その混入率や水結合材比の相違がコンクリート中の鉄筋の発錆に及ぼす影響について検討を行なったものである。
まとめ
本実験の結果を要約すると以下のようになる。1)コンクリート供試体から採取した粉末試料によるpHは、モルタル供試体による細孔溶液抽出法に比べやや小さ<なる傾向にあった。また、養生期間中でのpHの経時変化は、長期材令になるに従い、シリカフューム混入率が多いほど低下した。2)水結合材比55%では、中性化期間の進行に伴いシリカフューム混入率が20%以上になると中性化深さは著し>大きくなりpHも低下したが、水結合材比27%は55%に比べ中性化深さは著しく小さくなり混入率による影響もほとんど認められなかった。3)塩素イオン浸透深さおよび塩素イオン濃度は、シリカフューム混入率の増加に伴い小さ<なり塩素イオンの抑制効果が認められた。また、中性化期間の進行に伴い塩素イオン濃度が上昇する傾向が認められた。4)鉄筋の発錆率は、中性化期間および塩水噴霧期間の進行に伴い、水結合材比55%のシリカフューム混入率が20%以上になると発錆率は著しく増加するが、水結合材比27%では混入率による顕著な差も認められず、発錆率は最大でも5%程度であった。>/td>
PDFファイル名 014-01-1127.pdf


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