種別 | 論文 |
主題 | シリカフュームを用いた高強度コンクリートの細孔構造と耐久性との関係 |
副題 | |
筆頭著者 | 鳥居和之(金沢大学) |
連名者1 | 川村満紀(金沢大学) |
連名者2 | 三原守弘(動力炉・核燃料開発事業団) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 837 |
末尾ページ | 842 |
年度 | 1992 |
要旨 | まえがき 1000kgf/cm2を超えるような高強度コンクリートを作製する際には、シリカフュームと高性能減水剤の併用が不可欠であり、水・セメント比としては25〜30%の配合が一般に採用されている。シリカフュームを用いた高強度コンクリートでは、シリカフュームのポゾラン反応およびそれにともなう水酸化カルシウムの減少によりセメントペースト組織の緻密化およびセメントペーストと骨材との界面組織の改善ができるので、高強度で、かつ高耐久性を有するコンクリートとしての利用が期待されている。シリカフュームを用いた高強度コンクリートの耐久性に関しては、透水性、塩化物イオン浸透性については顕著な効果が確認されているが、耐凍害性、アルカリ骨材反応、中性化などのように優劣、相反する結果が得られている場合もある。このことは、シリカフュームを用いた高強度コンクリートでは、シリカフュームの品質およびその置換率、水・セメント比、養生条件などの選択が適切でない場合には、期待される効果が得られないこともあり、コンクリートの製造時において配合および養生面での十分な配慮が必要であることを示している。本研究は、シリカフュームを用いた高強度コンクリートの細孔構造の特徴について調べるとともに、高強度コンクリートの耐久性(塩化物イオン透過性、凍結融解抵抗性、中性化およびアルカリ骨材反応)に及ぼすシリカフューム混入の影響について2、3の検討を行ったものである。 まとめ シリカフュームを用いた高強度コンクリートの細孔構造と耐久性について検討した結果、次に示すようなことが明らかになった。1)シリカフュームを用いた高強度コンクリートでは、水・セメント比の低下およびシリカフュームの混入の効果により、緻密で、かつ均質な細孔構造が早期に形成される。2)シリカフュームを用いた高強度コンクリートは、緻密な細孔構造のために初期養生の影響を受けにくくなり、シリカフューム無混入のコンクリートと比較して塩化物イオン透過性を大きく低減できる。3)シリカフュームを用いた高強度コンクリートは、十分な養生が確保された時にはNon-AEコンクリートでも優れた凍結融解抵抗性を示す。しかし、初期材令にて乾燥された時には、表面部および内部のひびわれの発達により凍結融解抵抗性が大きく低下する。4)高強度コンクリートは、普通強度レベルのコンクリートと比較して中性化の進行が非常に小さく、シリカフューム置換率8%では中性化に及ぼすシリカフューム混入の影響も全く認められない。5)シリカフュームを用いた高強度コンクリートは、アルカリ骨材反応による膨張を抑制する効果も期待できる。 |
PDFファイル名 | 014-01-1144.pdf |