種別 論文
主題 アルカリ骨材反応抑制型補修材に関する一研究
副題
筆頭著者 立松英信(鉄道総合技術研究所)
連名者1 高田潤(鉄道総合技術研究所)
連名者2 半田実(電気化学工業)
連名者3 飯田達郎(電気化学工業)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 939
末尾ページ 942
年度 1992
要旨 まえがき
アルカリ骨材反応に起因したコンクリートの劣化が顕在化して以来ほぼ10年を経過し、この間コンクリート構造物の耐久性を維持・向上させるために、材料的にも施工的にも幾多の補修法が試みられてきた。補修後の構造物の追跡調査からすると、表面コーティング材としてはコンクリート内部の水を外部へ排出する機能を有する透湿性の無機質の材料が有利であることが判ってきた。また、無機質のものはコンクリートと同質で躯体とのなじみがよく、耐久性や再補修性が優れていることから、ひびわれ注入材や断面修復材にも利用されるようになってきている。劣化の進行を抑制する方法としては、防水処理の他にコンクリート中のフリーなアルカリ金属イオン(Na、K)を軽減することが有効である。そこで、筆者らはアルカリ金属イオンを吸着するようゼオライトを改質し、セメントをベースとしたバインダーに混入してひびわれ注入材や断面修復材などの劣化抑制型の補修材として活用するため、その基本的な物性について検討を行った。本報告では断面修復材について試験した結果について報告する。
まとめ
高カルシウム型に改質したゼオライトを添加したモルタル供試体のアルカリ骨材反応抑制効果、補修材としてのアルカリ吸着効果、物理的特性などについての試験の結果、次のことが明らかになった。1)高カルシウム型ゼオライトを添加すると、硬化体中のフリーなアルカリ金属イオンと陽イオン交換反応を生じ、アルカリ金属イオンはこのゼオライトに固定されて膨張を抑制する。2)膨張材を含む特殊セメントからなる補修材に高Ca型ゼオライトを混入しても、強度低下や施工時の乾燥収縮量も小さく、アルカリ吸着性能を付加することができる。また、筆者らは、断面修復材のほかセメント・スラグの微粉末に改質ゼオライトを混入したひびわれ注入材についても検討し、現在、これらの劣化抑制型補修材を実構造物で試験的に施工しているが、より性能のよい材料に発展させたいと考えている。
PDFファイル名 014-01-1162.pdf


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