種別 論文
主題 高強度軽量鉄筋コンクリート柱のクリープおよび乾燥収縮特性
副題
筆頭著者 山本俊彦(東急建設)
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キーワード
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先頭ページ 955
末尾ページ 958
年度 1992
要旨 はじめに
高強度軽量コンクリートを用いて超高層鉄筋コンクリート構造物を軽量化することは、耐震的にきわめて有利になると考えられる。しかし、超高層鉄筋コンクリート構造物では床の水平度や外装材の変形の点から、コンクリートのクリープおよび乾燥収縮による軸方向の長期変形が重要な問題となる。既に普通コンクリートに関しては高強度鉄筋コンクリート柱試験体を用いて長期変形特性を調べる実験が行われている。しかし高強度軽量コンクリートに関してはクリープや乾燥収縮に関する資料は少なく、実験もほとんど無筋の小型試験体で行なわれており、長期変形特性を解明するまでには至っていない。また、超高層鉄筋コンクリート構造物では柱の受ける軸力がかなり大きくなり、一旦地震により柱が大きな損傷を受けた場合、柱の軸方向剛性の低下やクリープ歪みにより構造物全体の長期的な変形が著しく大きくなる恐れがある。このため、本実験では実際の柱に近い試験体を用いて高強度軽量コンクリートのクリープと乾燥収縮特性、および地震により大きな損傷を受けた後の柱のクリープ特性の把握を行なった。
まとめ
高強度軽量コンクリート柱のクリープおよび乾燥収縮実験で以下のことが明らかになった。1)高強度軽量鉄筋コンクリート柱試験体の長期的な変形は、載荷後材令276日までの歪増大率は、載荷時歪に対して1.0程度以下であった。大地震による被害を想定し柱層間変位1/100により短期的にかなりの損傷を受けた場合でも、横補強筋が降伏しない範囲では著しい変形の増大はなかった。2)高強度軽量コンクリートのクリープ係数は材令276日で2.21[10cm]、1.70[25cm]、1.52[50cm]で、CEB-FIP式による終局時のクリープ係数は2.9〜2.4程度と予測される。3)高強度軽量コンクリートの乾燥収縮は、766μ(10cm)、271μ(25cm)、97μ(50cm)と断面の大きさにより著しく異なり、断面が大きくなるに従ってかなり小さくなった。断面が大きくなると乾燥速度が遅いことの影響も考えられ、さらに長期の測定が必要と考えられる。
PDFファイル名 014-01-1165.pdf


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