種別 論文
主題 高流動コンクリートの強度および耐久性に関する研究
副題
筆頭著者 梅沢健一(エヌエムビー)
連名者1 岡沢智(エヌエムビー)
連名者2 堀部勝芳(エヌエムビー)
連名者3 中川脩(エヌエムビー)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 959
末尾ページ 964
年度 1992
要旨 はじめに
近年、建築構造物の大型化や複雑な形状を呈した部材あるいは鉄筋が過密に配置された部材が増加しており、それらをコンクリート施工する場合、十分な締固めが行い難く、締固め不足から発生する欠陥などは、コンクリート構造物の耐久性を低下させる大きな要因の一つとなることが考えられる。一方、コンクリート作業員の高齢化や人員不足が、大きな社会問題として取り上げられ、その対策の一つとして、コンクリート工事の省力化や機械化による合理化施工を土木・建築工事にいかに取り入れて行くかが、これからの課題となっている。このような背景の中で、高流動性を有し、かつ、材料分離抵抗性が大きく充填性に優れているコンクリート(以下、高流動コンクリートと略す)に関する研究が数多く行なわれるようになり、同コンクリートに要求される粘性の程度や流動特性あるいはそれを定量的に評価する試験方法などフレッシュ性状に関わる特性の一部は明かになりつつあるが、硬化コンクリートの特性に関しては、未だ確認されていない点も多い。そこで、本研究では、成分系の異なる結合材を用いた高流動コンクリートの、おもに強度特性と耐久性に関わる性状について実験的に検討したものである。
まとめ
結合材の構成が2成分系(普通ポルトランドセメント+高炉スラグ微粉末)および3成分系(普通ポルトランドセメント+高炉スラグ微粉末+フライアッシュ)の高流動コンクリートのおもに強度発現および耐久性に関して検討した結果を取りまとめると、次のようになる。1)高流動コンクリートの経過時間に伴うスランプフローは、経時30分で若干増加するものの、経時90分まで練り上がり直後の性状を保持している。2)高流動コンクリートの強度発現性状は、標準養生で材令3〜7日以降OPC(JIS A 6204のAE減水剤を用いたスランプ18cmの配合)を上回り、また、蒸気養生においても2成分の場合、脱型時で実用的な強度を得ている。3)高流動コンクリートの長さ変化はOPCに比べて小さく、また、耐凍害性は2成分系の場合、空気を連行しなくとも十分な耐久性を得ている。4)高流動コンクリートの塩化物イオンの浸透性および中性化はOPCに比べて小さく、細孔構造の緻密さと密接な関係にあった。5)高流動コンクリートの断熱温度上昇特性は、温度上昇速度がOPCに比べて小さく、また、最高温度は3成分系でOPCとほぼ同程度であった。
PDFファイル名 014-01-1166.pdf


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