種別 | 論文 |
主題 | 高炉および普通セメントペーストの短時間耐熱性に関する実験研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 笠井芳夫(日本大学) |
連名者1 | 湯浅昇(日本大学) |
連名者2 | 諸岡等(新日鐵化学) |
連名者3 | 杉崎茂(日本大学大学院) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 987 |
末尾ページ | 992 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 構造体コンクリートの耐熱性に関する研究は、従来から多数行われている。筆者らは、これまで鉄筋継ぎ手のうち、ねじ式カップラー継ぎ手に注入するセメントペーストの耐熱性・耐火性についての研究を行った経緯がある。本研究は、これまでに得られた知見をもとに、比較的短時間の加熱に対するセメント硬化体の性状を検討するものである。ここでは、普通ポルトランドセメント及びこれに高炉スラグ微粉末を添加したセメントを用い、水セメント比を変え硬化体を作製した。この硬化体について加熱温度を600℃以下に設定し、加熱温度の違いが強度に及ぼす影響を実験した。更に、この強度変化を硬化体の物理・化学性状の変化に基づき検討した。 まとめ 実験及び考察により、次のことが明らかになった。(1)加熱により曲げ強度は著しく低下する。(2)圧縮強度は加熱温度に対し極大値をもち、普通ポルトランドセメントペーストの場合は300℃、高炉セメントペーストの場合は400℃で最大の強度を示した。(3)(2)の加熱に伴う300℃、400℃までの強度上昇は、脱水による固化や未水和セメントの水和によるものと考えられる。また、それ以上の加熱に対しては主としてCa(OH)2の熱分解、及びそれに伴う細孔量の増加により強度が低下することが明らかになった。(4)元来Ca(OH)2の生成量の少ない高炉セメントペーストでは、普通ポルトランドセメントペーストに比べ熱的変化が小さく、結果として加熱後の強度が安定している。 |
PDFファイル名 | 014-01-1171.pdf |