種別 論文
主題 凍結融解を受けるコンクリートの劣化予測に関する研究
副題
筆頭著者 山下英俊(間組)
連名者1 村上祐治(間組)
連名者2 鈴木篤(間組)
連名者3 吉川弘道(武蔵工業大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 1021
末尾ページ 1026
年度 1992
要旨 まえがき
凍結融解を受けるコンクリートの劣化は、最低温度、凍結速度、飽水度、凍結融解回数などの構造物の受ける環境(外的要因)ならびに、圧縮強度、空気量、細孔径分布、気泡間隔係数などのコンクリートの材料特性(内的要因)に大きく影響される。それらの要因を総合的かつ定量的に表すために、著者らは、既報にてコンクリートの凍害劣化の主要因である細孔中の凍結水量を算出し、圧縮強度、気泡間隔係数、全細孔量を組み合わせることにより、耐凍害指標値を提案した。今回の研究では、耐凍害指標値の再検討ならびに耐凍害指標値と凍結融解回数と相対動弾性係数の関係を示す劣化特性曲面を同定し、総合的にコンクリートの凍害劣化を表現することを試みた。また、コンクリートの凍害による劣化を疲労問題として捉え、一例として、相対動弾性係数60%に至るまでのコンクリートの劣化予測を行い、環境条件および材料特性別のコンクリートの耐凍害性について検討した。
あとがき
コンクリートの凍害劣化は、細孔水の凍結による膨張と、融解による収縮の繰り返しによるコンクリート組織の緩みが原因とされる。そこで、その直接的要因である細孔水の凍結水量とコンクリートの材料特性である圧縮強度と気泡間隔係数、全細孔量を組み合わせることにより、耐凍害指標値を与え、コンクリートの耐凍害性を客観的、定量的に評価した。また、この指標値と凍結融解回数、相対動弾性係数の関係を劣化特性曲面として表し、総合的に凍害劣化を表現した。さらに、その関係図から求まる凍結融解回数と耐凍害指標値の関係より、適用構造物別にコンクリートの劣化予測を試みた。以上のように、今回の研究により各要因を合理的に組み合わせることにより、総合的かつ定量的にコンクリートの耐凍害性を評価できたと思う。しかし、凍害の発生要因には今回の劣化特性曲線に用いた以外にも、凍結速度、飽水度、骨材の品質等多岐多彩にわたっており、これら全てを用いて評価することは現実的には非常にむずかしいと思われる。そこで、今後も系統的な実験を行い、その結果と対応させることにより、より信頼性が高く簡便で実用的な指標となるように研究を進めて行きたいと思う。
PDFファイル名 014-01-1177.pdf


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