種別 論文
主題 軸方向連続繊維モルタル板におけるガラス短繊維併用の引張性状に及ぼす影響
副題
筆頭著者 福沢公夫(茨城大学)
連名者1 野崎秀洋(茨城大学)
連名者2 田中克志(茨城大学大学院)
連名者3 堀口邦広(秩父セメント)
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
1
先頭ページ 1069
末尾ページ 1074
年度 1992
要旨 目的
セメント系マトリックスは脆性的な材料であり、その引張性状を改善する方法として、連続繊維を軸方向補強材として用いる方法が、最近注目されている。筆者らは、炭素繊維やアラミド繊維のロービングに樹脂を塗付し、樹脂が硬化する前にモルタルと積層してつくる方法により、繊維とモルタルとの付着特性が向上し、引張強度も高まることを報告した。しかしこの場合、補強される部分が軸方向に限定されるため、繊維に添って生じるひびわれや、層間剥離が生じ易く、その結果、連続繊維が本来の強度を十分に発揮できない状態にある。そこで、これらの欠点を防止し、引張強度、応力−ひずみ関係およびひびわれ分散性を改善する方法として、マトリックス中にランダムに短繊維を配置することが考えられる。連続繊維と短繊維を併用したモルタル板の物性についての報告は、極めて少なく、岡田、槇谷らが、ガラス繊維のネットと短繊維を併用するときの、荷重−たわみ曲線の例を示しているにすぎない。本研究は、短繊維としてガラス繊維を用い、繊維長を変化させて、連続繊維と併用した場合のモルタル板の引張性状に及ぼす影響を実験的に検討した。
結論
(1)短繊維をモルタルに混入したことによって、1)ひびわれ分散性を向上させる、2)応力−ひずみ関係が、ひびわれ発生迄とひびわれ発生から破壊迄の2つの領域で表されるようになる、3)引張強度を若干ではあるが増加させる、などの効果がある。(2)連続繊維に樹脂を塗付し、樹脂の硬化前にモルタルを打設することにより、連続繊維とモルタルの付着が良好となり、ひびわれ分散性が向上し、引張強度が増加する。(3)アラミド繊維は、無処理であっても、繊維の間にモルタルが入り込むので、モルタルとの付着が改善され、ひびわれ分散性が向上する。
PDFファイル名 014-01-1185.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る