種別 | 論文 |
主題 | 冷却媒体としてドライアイスを用いたプレクーリング工法の研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 本郷善彦(三井建設) |
連名者1 | 竹内光(三井建設) |
連名者2 | 田村富雄(三井建設) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1115 |
末尾ページ | 1120 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 昨今、コンクリート構造物の大型化・複雑化、更には過酷な環境下に曝される構造物が多く見られ、耐久性確保に関する要求も厳しさを増してきている。このような状況下において、マスコンクリート構造物の水和過程で発生するひびわれを制御することは重要な課題である。とりわけ、夏場の暑中コンクリート対策は重要であり、あらかじめ冷却したコンクリートを打設するプレクーリング工法はその効果が大きく、注目を集めつつあり、液体窒素を用いた工法等各種の工法の開発がなされている。筆者らは、新たな冷却媒体として蒸発潜熱が137kcal/kgと大きいドライアイスに着目し、プレクーリング工法の研究を行っており、冷却コンクリートの基礎的な性質については、ほぼ把握している。そこで実用化へのステップとして、既設のバッチャプラントに冷却設備を取付け、ドライアイスを用いたプレクーリング工法の実証試験を行い、約80m3の冷却コンクリートを打設した。本研究は、冷却システム、コンクリート温度管理結果、冷却効率、強度及び中性化に対するモニタリング結果について検討したものである。 まとめ 本研究では、冷却媒体としてドライアイスを用いたコンクリートプレクーリング工法の実証試験結果について述べた。得られた成果をまとめると以下のようになる。(1)既存の生コンクリートプラントの大幅な改良や広いスペースを必要とせずに、ミキサーに冷却設備としてドライアイス生成ホーン及び簡単な温度管理システムを設置することによって、冷却コンクリートが製造できることを確認した。(2)20、15、10℃という荷卸地点でのコンクリート目標温度に対して、−2℃〜+1℃の範囲で精度良く温度管理ができた。(3)ドライアイスによるコンクリートの冷却効率は、冷却温度幅に関係なく、61〜70%であり、1m3コンクリートを1℃冷却するのに必要なドライアイス量は約7kgであった。(4)現状での冷却コンクリート製造能力は、時間当たり約30m3であり、排気時間の短縮及びドライアイス製造能力の増大が今後の課題である。(5)冷却コンクリートの強度は、10℃冷却の場合を除いて、未冷却コンクリートに比べ約15%増加した。 (6)ドライアイスを冷却媒体として用いても、中性化に対する悪影響はないことを確認した。 |
PDFファイル名 | 014-01-1193.pdf |