種別 | 論文 |
主題 | 正負交番載荷時の引張硬化のモデル化とその構成方程式 |
副題 | |
筆頭著者 | 小林保之(武蔵工業大学大学院) |
連名者1 | 吉川弘道(武蔵工業大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 27 |
末尾ページ | 32 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 鉄筋コンクリート部材が引張ひびわれを生じると、鉄筋とコンクリート間の付着作用により、引張硬化(tension stiffening effect)と呼ばれる特有の非線形挙動を呈することが知られており、これまで数多くの研究者によって、実験的および解析的検討がなされてきた。また、正負交番載荷時の変形挙動については、単調引張載荷時と比べるとさらに複雑な非線形性を示す。そこで本文は、これらの非線形挙動を増分型構成方程式の形で提案することを目的とし、これまで著者らが提案したモデルに修正を加え、包括的・系統的に報告するものである。 結論 本提案モデルは、鉄筋コンクリートにおける種々の非線形要因のうち特に、鉄筋とコンクリート間の付着作用に大きく影響を受ける引張硬化作用をモデル化したものであり、両構成材料(鉄筋・コンクリート)については線形弾性を仮定している。従って、その適用範囲は使用限界状態(鉄筋降伏前)である。本研究によって得られた結論を以下に要約する。・単調引張載荷時の基本モデルにおける引張硬化係数λcを再定義することにより、引張域での繰返し挙動を表すことができた。・引張除荷から圧縮載荷への遷移領域においては、引張硬化による剛性とひびわれの再接触による剛性に分けて考えることにより実験結果を精度良く再現することができた。・正負交番載荷に対する包括的なモデルが提案することができたが、パラメータの決定方法や広範囲な実験結果との検証などについては、今後の必要不可欠な課題と考えられる。・本モデルは、直応力状態における材料構成則に相当すると判断されるが、これは、曲げ部材、平面部材(平面応力場)、さらには有限要素解析にも発展させるが可能であり、次の課題と考えられる。 |
PDFファイル名 | 014-01-2004.pdf |