種別 | 論文 |
主題 | RC浮体構造の3次元振動解析 |
副題 | |
筆頭著者 | 西村政洋(名古屋大学大学院) |
連名者1 | 田辺忠顕(名古屋大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 45 |
末尾ページ | 50 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 建設技術の発展や、大都市近郊での用地取得の難しさにより、空港・公園などの大規模土木構造物の海上立地が盛んである。大水深海域の開発が必要になるに従い、水深影響の少ない浮遊式構造物の建設が進むであろう。既存のコンクリート製大型浮遊式構造物としては長さ約2kmのアメリカワシントン州のフードキャナル橋があるが、その幅は15mにすぎず、外力や動揺量の算定の際には浮体は剛体として扱われている。しかし、将来の建設が計画される長さ幅共に数キロメートルに及ぶ海上空港や海上都市などは、水平方向の広がりのため相対的にスレンダーな構造となり、剛体としては扱いにくい。そこで、本論文では前報で示した浮体の曲げ振動解析を水平方向振動も考慮した3次元解析へと拡張し、さらに周囲の波高についての考察も行う。無限領域の定式化にはMeiらによるHybrid法を用い、浮体は水平(面内)変形および曲げ変形を伴う平板として扱い、有限要素法を用いて数値計算を行った。 結論 以上、浮体の曲げ振動および水平方向振動を考慮した3次元解析の方法を紹介し、縦曲げモーメントおよびせん断力を設計によく用いられるミューラーの式による計算値と比較検討した。この結果、本論文で得られた成果は以下のように要約される。1.本解析法によって浮体の動揺を考慮して求めた断面力は、波長によってはミューラーの式により求めた断面力を上回る事があるので、特に長周期の波に対してはミューラーの式の適用には注意を要する。2.断面力の波向依存性は入射波の周期が短いほど大きくなるが、長周期の波に対しては縦曲げモーメントは浮体中央付近、せん断力はほぼx=±L/4(Lは浮体長)の辺りで最大となる。今回は係留力や実際に曲げ振動をともなった巨大構造物への適用については考察できなかったが、断面力の計算値について現在一般に用いられている簡略式であるミューラーの式や、浮体動揺を考慮した上田らの方法との比較を行うことにより巨大構造物への適用の準備ができたと考えている。 |
PDFファイル名 | 014-01-2007.pdf |