種別 論文
主題 突合せ式重ね継手を有するハーフプレキャスト柱部材に関する研究
副題
筆頭著者 増田安彦(大林組)
連名者1 吉岡研三(大林組)
連名者2 脇坂達也(大林組)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 113
末尾ページ 118
年度 1992
要旨 はじめに
現在、建築工事の大型化・高層化にともない、D29以上の太径異形鉄筋の使用が増加する傾向にある。太径鉄筋の継手には圧接あるいは溶接や機械的継手が用いられており、重ね継手は原則的に使用しないこととされている。一方で、建設現場における技能工不足や高齢化は深刻で、鉄筋工、圧接工においても例外ではない。このような背景から近年太径異形鉄筋にも重ね継手を用いることが注目されつつあるが、建築分野ではデータの蓄積が究めて少ないのが現状である。筆者らは添え筋を用いて重ね継手部を補強した場合の部材の力学性状、継手部の応力状態について検討し報告したが、柱のように逆対称モーメントを受ける部材の内のりスパンの中央部では、主筋の重ね継手長さを無くすことも可能と考えられる。すなわち、上下階の主筋を重ねて直接応力を伝達するのでなく、主筋は部材中央で突合せ、主筋と主筋より細径の添え筋との重ね継手で応力を伝達する突合せ式重ね継手(以後突合せ重ね継手と略す)とすることである。本論文では突合せ重ね継手を有する柱部材の曲げせん断実験の結果についてまとめ、継手の設計法について検討を加えたもので、フープ筋と添え筋を打ち込んだ薄肉ハーフプレキャスト管(以後PCa管と略す)を型枠兼用に使用した部材を中心に述べたものである。
まとめ
柱主筋を内のりスパンの中央で突合せ、添え筋により継手を補強する突合せ重ね継手工法を有する柱部材の曲げせん断実験により、以下のことが明らかとなった。(1)PCa管使用の有無によらず、拘束筋量と添え筋量を適切に設計すれば部材は通常の継手のない柱と同等の耐力、変形性状を示す。(2)曲げモーメントが生じない部材中央で添え筋の降伏が生じたことから、添え筋量は、主筋突合せ部に作用するせん断力に対して検討する必要があることが分かった。(3)本形式の重ね継手では、主筋の付着割裂強度に及ぼすPCa管の使用、拘束筋量および正負交番繰返しの影響を考慮し、学会式を修正した付着割裂強度式を用いることを提案した。
PDFファイル名 014-01-2019.pdf


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