種別 | 論文 |
主題 | 高強度コンクリートと高強度せん断補強筋を用いたRC柱のせん断耐力と変形性能に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 板倉康久(松村組) |
連名者1 | 安居功二(松村組) |
連名者2 | 張富明(松村組) |
連名者3 | 益尾潔(日本建築総合試験所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 291 |
末尾ページ | 296 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 近年、超高層RC造建築物の研究・開発が行われ、広く実用化されつつある。これらのRC建物では、曲げ降伏機構による地震時の入力エネルギーの消費を意図して、靭性に重点をおいた梁降伏先行型の全体崩壊形の設計方針が採られ、梁および1階柱脚に曲げ降伏ヒンジの発生が想定される。したがって、梁の靭性確保とともに1階柱では靭性確保と軸力負担が要求され、2階以上の柱には、十分な耐力と軸力負担が要求される。このために、高強度コンクリートの使用と共にせん断補強筋に高強度鉄筋を用いている。筆者らは、Fc600kgf/cm2の高強度コンクリートと80kg/mm2級のせん断補強筋を用いた高層RC建物の低層階柱について、耐震設計に必要な基礎資料を得ることを目的とし、せん断耐力と曲げ降伏以後の変形性能を把握するための実験を行い、主に、せん断補強筋比と軸力比が耐力と変形性能に与える影響について検討するとともに、せん断耐力および靭性について既往のデータを含めて検討する。 まとめ 高強度コンクリートおよび80kg/mm2級高強度せん断補強筋を用いたRC柱の実験を行った結果から得られた主な結論を以下にまとめる。(1)短柱RC柱の場合、せん断補強筋量の増大による最大耐力の上昇に対する効果は、軸力比の大きい場合に比較して、軸力比の小さい場合に大きい結果であった。また、軸力比の増加に伴った耐力上昇は、せん断補強筋比が大きい場合その割合が鈍化する傾向であった。(2)変形能を高める効果は、せん断補強筋量の増大では、低軸力の場合より、高軸力の場合に有効であった。また、軸力の増大は、限界変形能を低下させる大きな要因であった。(3)80kgf/mm2級のせん断補強筋を用いたRC短柱の終局せん断耐力は、塑性理論のA法により評価される。(4)終局強度型耐震指針による限界部材角は、計算上軸力の影響を受けないが、高軸力の場合危険側に評価されることがある。 |
PDFファイル名 | 014-01-2049.pdf |