種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋の座屈がRC構造のポストピーク挙動に及ぼす影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 中村光(名古屋大学大学院) |
連名者1 | 二羽淳一郎(名古屋大学) |
連名者2 | 田辺忠顕(名古屋大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 337 |
末尾ページ | 342 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 地震により崩壊したRC柱などを観察すると、軸方向鉄筋が座屈しており、主筋の座屈がコンクリート構造の終局挙動に及ぼす影響は大きいと考えられる。したがって、終局域におけるコンクリート構造の挙動を明らかにするには、鉄筋の座屈が及ぼす影響を明確にする必要がある。主鉄筋の座屈に関しては、主に実験的に研究対象とされてきたが、コンクリート構造物内の主筋の座屈現象は、横補強筋やコンクリートの性質など各種要因が相互に影響を及ぼし合う複雑な性状を示すため、いまだ明らかにされていない。一方、解析的には島らが、座屈後の鉄筋の応力−ひずみ曲線を仮定することで座屈後の主筋が部材性状に寄与する程度の評価を試みているが、仮定した鉄筋の応力−ひずみ曲線の妥当性に対して疑問が残る。そのような現状を踏まえ、本研究では、スターラップが組合わさった主鉄筋の座屈性状を有限変形理論に基づく解析より明確にし、座屈挙動を含む鉄筋の応力−ひずみ関係をモデル化することで、鉄筋の座屈がコンクリート構造に及ぼす影響について解析的に考察を行ったものである。 結論 鉄筋一本の座屈時の挙動を有限変形解析を用いて明らかにし、座屈を考慮した鉄筋の応力−ひずみ関係を提案した。そして、提案した座屈を考慮した鉄筋の応力−ひずみ関係を用いれば、座屈後の構造物の挙動も正確に把握できることを示した。また、鉄筋の座屈区間は、スターラップの影響よりもむしろ構造物の破壊領域に密接に関係すること、鉄筋の座屈は被りコンクリートの軟化によるコンクリートの荷重支持能力が低下した後に生じることが解析結果より示された。 |
PDFファイル名 | 014-01-2057.pdf |