種別 | 論文 |
主題 | 3軸変動力を受ける高強度RC柱の靭性に及ぼす軸方向変形の影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 倉本洋(横浜国立大学) |
連名者1 | 申範昊(横浜国立大学大学院) |
連名者2 | 壁谷澤寿海(横浜国立大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 357 |
末尾ページ | 362 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 鉄筋コンクリート(以下、RCと略記)柱において軸圧縮変形の進行が部材の耐震性能劣化の一因であることはよく知られており、最近では、部材靭性と軸方向変形の関連性を解析的に評価し、耐震設計法へ反映させようとする研究も行われてきている。現在までの研究成果のほとんどは一定軸力と1方向の曲げモーメントとせん断力を受けるRC柱を対象として得られたものである。しかし、一般的には骨組構造物の柱部材は地震時において2方向の曲げモーメントとせん断力を受け、さらに隅柱、外柱では大きな変動軸力も併せて受ける。したがって、柱部材の設計において2軸あるいは3軸応力の相互作用の考慮は極めて重要な事項である。筆者らはこの点に着目し、高層RC造建物の下層階中柱、隅柱、外柱を対象とした3軸変動力載荷実験を行い、履歴性状、軸方向変形挙動等を明らかにした。本論では、それらの実験結果を参考にして行った曲げ解析結果より、部材靭性、軸方向変形に及ぼす3軸変動力(特に、変動軸力)の影響を考察し、3軸変動力を受けるRC柱の設計に対する基本事項を検討する。 まとめ 本論で得た主要な結論を以下に要約する。1)2軸あるいは3軸変動力を受ける高強度RC柱の場合でも、一定軸力と1方向曲げせん断を受ける柱と同様に軸圧縮変形の進行に伴い部材靭性が低下する。2)RC柱の軸圧縮変形の進行に対して変動軸力レベルの及ぼす影響は少ない。3)初期軸力が大きく、横補強筋量が少ない柱ほど軸圧縮変形の進行度合いが大きい。4)中間主筋の配筋は変動軸力を受けるRC柱の軸圧縮変形制御に有効である。5)本研究の範囲では、隅柱、外柱に対して軸圧縮変形の影響を考慮した設計を行う場合、それらの長期軸力が作用する中柱として設計しても、概ね安全側の設計となると予想される。 |
PDFファイル名 | 014-01-2061.pdf |