種別 論文
主題 プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部接合部に関する実験的研究
副題
筆頭著者 O. Lopez(東京大学大学院)
連名者1 楠浩一(東京大学大学院)
連名者2 小谷俊介(東京大学)
連名者3 青山博之(東京大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 487
末尾ページ 492
年度 1992
要旨 はじめに
架構式プレキャスト鉄筋コンクリート構造では、近年、部材端部の危険断面に打継面を有する接合工法が多く用いられている。こうした材端の打継面のコンクリート応力状態は、既存の壁式コンクリート構造などに用いられている平均せん断力に比べて大きい。そこで、架構式プレキャスト部材の接合部の打継面に、適用できる設計法およびそれを裏付ける基本的な資料が必要とされる。本研究では、プレキャスト鉄筋コンクリート部材要素の接合部を、部材端部の降伏ヒンジ領域に設けられる場合のせん断力伝達機構を検討する実験を行い、せん断抵抗機構を検討した。接合面におけるせん断抵抗機構としては、a)コンクリート接合面の化学的膠着作用と摩擦;b)コッターによるせん断抵抗;c)外部圧縮力による摩擦作用;d)鉄筋のダボ作用、などが考えられる。既往の研究では、個々のせん断抵抗機構を解明するために、プレキャスト部材の接合面を取り出した直接せん断実験が多い。しかし、接合面を含む部材のせん断破壊は、接合面を含む部材の損傷を伴うことが多い。そこで、接合面を含む部材のせん断耐力を検討した。接合部内の鉄筋の継ぎ手方法の影響は無視した。
まとめ
実験結果を考察して次のことが分った。1)せん断スパン比1.5の片持ち梁において、いずれの打継面形状であっても一体打ち試験体のせん断耐力が得られる。打継面でのすべり変形は部材の全体変形能に及ぼす影響は少ない。2)打継面でのすべり変形は部材の耐力低下に与える影響の一つのパラメータである。3)全ての試験体で摩擦係数は1.0程度であり、すべり変形が生じるのに従って摩擦係数値が小さくなり、繰り返し荷重によりその係数の値は小さくなる傾向がある。4)いずれの試験体の終局せん断耐力も、日本建築学会の鉄筋コンクリート造建物の終局強度型耐震設計指針・同解説のせん断設計”A”法による計算値に近い値になった。
PDFファイル名 014-01-2085.pdf


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