種別 | 論文 |
主題 | プレキャスト鉄筋コンクリート柱部材の設計式の検討 |
副題 | |
筆頭著者 | 美原義徳(東京大学大学院) |
連名者1 | 小谷俊介(東京大学) |
連名者2 | 青山博之(東京大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 499 |
末尾ページ | 504 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 鉄筋コンクリート造建物の現場施工の省力化および施工性の向上等の理由から、現在プレキャスト(以下PCaとする)工法化への要求が非常に高まっている。このため様々な研究機関で、各種PCa接合法の提案とその構造性能に関する研究が盛んに行なわれている。しかしながら、PCa接合面を含む鉄筋コンクリート部材の特性は、接合面近傍の性状が部材全体に及ぼす影響など不明な点も多い。そのような状況においては、PCa構造独自の設計法を確立することは極めて困難であるため、まず一体打ち鉄筋コンクリート(以下RCとする)構造と同等とみなす設計が可能か否かを検討することが急務であろう。そこで本研究では、特にPCa部材の中でも水平接合部を持つ柱部材を対象に過去に行なわれたPCa柱部材の実験結果を基にして、現在一体打ちRC柱部材に用いられている各種設計式の適応性とその適応限界、及びPCa接合面の有無が耐力及び変形能に与える影響に関して検討した。 結論 水平接合部を持つPCa柱部材に関して以下のことが分った。1)弾性剛性に関してPCa部材とRC部材の相違はなかった。2)曲げひび割れ耐力は式(4)で大略把握できるが、PCa部材の方がRC部材より耐力は小さかった。3)せん断ひび割れ耐力は、式(5)で下界を評価できる。4)降伏点剛性は、式(6)では適応性がよいが、式(7)ではばらつきが大きい。5)曲げ終局耐力は、略算解でほぼ評価できる。軸力比が大きいと、PCa部材の曲げ耐力はRC部材よりも小さくなる傾向が見られた。6)曲げ降伏後のせん断変形能は、式(9)の方法で評価できる。7)PCa部材の水平接合部の耐力は、式(12)ではばらつきが大きいが、これは塑性回転角の増大とともに摩擦係数が減少しているためである。これを考慮して接合面端部に対して滑りが過度に生じない条件式(13)を呈示した。 |
PDFファイル名 | 014-01-2087.pdf |