種別 論文
主題 デッキプレート合成床スラブの開口部補強に関する実験的研究
副題
筆頭著者 蓼原真一(長崎大学)
連名者1 小森清司(長崎大学)
連名者2 永藤政敏(長崎大学)
連名者3 伊藤善三(日鐵建材工業)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 769
末尾ページ 774
年度 1992
要旨 はじめに
近年、デッキプレート合成床板はデッキプレートの品質の向上や形状の工夫等により鉄骨造建築物において広く利用されてきている。また、用途の多様化に伴い、ダクト、配管などのため大きな開口部を設置する必要性が生じてきている。しかし、開口部廻りの補強方法についての評価基準が確立されていない為、設計においては手引的なものを参考に経験にたよっているのが現状である。これはデッキプレートの形状が複雑で種類が多いことが一つの要因と考えられる。そこで本報では、種々の開口部を有するデッキプレート合成床板に対して鉛直載荷実験を行い、開口部の補強筋量と耐力の関係、及び開口部の位置と大ききの違いによる開口部周辺のひび割れ性状を明らかにし、実用的な開口周辺の補強方法について考察を行った。
結び
(1)デッキプレート合成床スラブに開口部を設ける場合、開口に隣接するデッキプレートの谷部に鉄筋を配し、開口欠損による長期設計荷重の低下を補えば、終局においても開口部の大きさや、位置にはあまり影響されずに、無開口スラブと同等の耐力を得ることができる。(2)開口周辺の補強として従来用いられてきた隅角部の斜め筋を用いず、周辺に沿って縦横筋のみによる補強方法を採用したが、ひび割れ発生や、耐力、破壊性状がそれほど損なわれたとは考えられず、補強筋は縦横筋だけで十分と考えられる。(3)開口の断面欠損による剛性低下は、開口部周辺に鉄筋を補強するだけでは防止できない。(4)初ひびわれ発生荷重は本実験に供した程度の開口であれば約5tonf、即ち単位荷重に換算すると、0.95tonf/m2と大きく、しかも無開口床スラブと比べて殆ど低下していない。(5)終局時には床スラブ上面のコンクリートが圧壊するが開口部が致命的な役割を果してはいない。また、その時のたわみは5.5cmを越えており、靱性の高い性状を有していることがわかった。
PDFファイル名 014-01-2133.pdf


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