種別 | 論文 |
主題 | 薄肉GFRC外殻RC柱の力学的挙動に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 岡田賢一(関東学院大学) |
連名者1 | 槇谷栄次(関東学院大学) |
連名者2 | 柳沢延房(日本国土開発) |
連名者3 | 礒健一(日本国土開発) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 803 |
末尾ページ | 808 |
年度 | 1992 |
要旨 | 序 近年、建築現場における熟練労働者(特に、型枠大工)の不足、高齢化や労働賃金の上昇は、ますます、深刻化してきており、建設白書などの統計を見ても、その労働者の数は、現在よりさらに減少することが予想され、建設コストの上昇も懸念される。鉄筋コンクリート造(以下RC造)を在来工法で施工する場合、型枠、支保工、足場などの仮設資材を大量搬入し、現場労働者の集約的手配を行うことが、今後困難になりつつある。また、最近森林資源保護の立場から、建築現場での木製型枠(ベニヤ)の使用の制限についての問題がクローズアップされている。このような背景から、施工の合理化・省力化・短工期を目的とし、RC造においてプレキャスト(以下PCa)部材の開発が多くなされている。このうち、軽量化をはかる目的で鉄筋を内蔵し、それ自身も構造体となり、型枠兼用可能なハーフPCa部材(構造型粋)は、フルPCa部材に比べて、軽量化されるが、その重量はそれでも1〜3tonとなり、大型揚重機への依存度は、高く、中小の建設現場や敷地条件の制約がある場合には問題点が残されている。著者らは、将来増えるであろう機械化施工に応対できるものとして、強度が高く軽量な薄肉打込型枠によるPC工法を開発してきた。薄肉型枠材料として、他の材料に比べて安価で製造実績の豊富なガラス繊維補強セメント(以下GFRC)を対象とし、材料特性及び構造性能への効果について研究を行い、中層建物の実施工に適用し、GFRC型枠の作製から施工に至るまでの過程における品質管理・施工管理について検討し、省力化の効果を確認した。本研究では、実施工時において型枠材としてのGFRCの特性及びGFRC柱型枠によるPCa部材の構造性能への効果について実測及び実験にて検討するものである。 まとめ 以上、GFRC柱型枠の施工及びPCa柱の曲げ・せん断実験より、(1)曲げ強度の高いGFRCを柱型枠として用いることにより20mmという超薄肉の打込型枠を可能にすることができ、軽量化をはかることができた。また、実施工において、コンクリートの打設実験を行い型枠として十分適用できるものであることを確認した。(2)GFRC柱型枠は、打込型枠材としての機能の他に、柱の強度、変形性能向上に効果があることが明らかになった。(3)ガラス繊維によるせん断補強効果を考慮したせん断耐力式を提案し、その妥当性を確認した。 |
PDFファイル名 | 014-01-2139.pdf |