種別 論文
主題 曲げ降伏型鉄筋コンクリート部材の変形性能に及ぼすせん断補強筋の加工形式の影響
副題
筆頭著者 中岡章郎(長谷工コーポレーション)
連名者1 入江貴弘(長谷工コーポレーション)
連名者2 河本純(長谷工コーポレーション)
連名者3 益尾潔(日本建築総合試験所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
2
先頭ページ 937
末尾ページ 942
年度 1992
要旨 はじめに
高層鉄筋コンクリート造建物の耐震安全性を確保するためには、高軸力および高せん断力が作用する部材に、十分な強度と変形性能を保有させることが要求される。これにともない、高強度せん断補強筋が開発され、また、外周筋と中子筋を組み合わせる配筋方法の有効性が示されている。しかしながら、高強度筋で中子筋の配筋を行うことは施工上かなり手間がかかることから施工の効率化および省力化を図るとともに、高強度鉄筋の補強効果を十分に発揮させるために、8000kgf/cm2級高強度筋を溶接閉鎖型にしたせん断補強筋および13000 kgf/cm2級高強度筋を一筆書き状に折れ曲げ加工したせん断補強筋が開発された。本報は、以上のような背景から上記2種類のせん断補強筋(8000 kgf/cm2級溶接閉鎖型せん断補強筋と13000 kgf/cm2級一筆書き型せん断補強筋)に注目し、このように加工形式(材質)が異なるせん断補強筋が、曲げ降伏型の柱およびはりの変形性能に及ぼす影響を検討し、設計の基礎資料を得ることを目的としたものである。
まとめ
曲げ降伏型鉄筋コンクリート部材の変形性能に及ぼすせん断補強筋の加工形式(8000 kgf/cm2級溶接閉鎖型、13000 kgf/cm2級一筆書き型)の影響を実験的に調べた結果、以下の知見を得た。1)圧縮軸力を受ける柱試験体では、8000 kgf/cm2級の溶接閉鎖型せん断補強筋を用いた場合に比べ、13000 kgf/cm2級の一筆書き型せん断補強筋を用いた場合の方が変形性能は改善された。2)はり試験体では、8000 kgf/cm2級の溶接閉鎖型せん断補強筋を用いた場合に対して、13000 kgf/cm2級の一筆書き型せん断補強筋を用いた場合に変形性能は改善されなかった。3)一筆書き型せん断補強筋の135°フックに隣接する位置のひずみ度が、他の位置に比べて小さくなる傾向がみられ、特にはりに用いた場合にその傾向は顕著であった。なお本報では、変形性能に及ぼすせん断補強筋の加工形式の影響を検討し、上述の知見を得たが、せん断耐力には135°フックの影響が顕著にみられなかったという報告もされている。
PDFファイル名 014-01-2162.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る