種別 報告
主題 特殊増粘剤を用いた締固め不要コンクリートに関する研究
副題
筆頭著者 万木正弘(鹿島建設)
連名者1 坂田昇(鹿島建設)
連名者2 岩井稔(鹿島建設)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 51
末尾ページ 56
年度 1992
要旨 はじめに
近年、コンクリート施工の合理化・省力化を目指し、複雑な断面や高密度配筋部においても自重のみで密実に充填できる流動性の高いコンクリートに関する研究が盛んに行われている。筆者らもこの締固め不要コンクリートに関する研究を進めており、良好な充填性を示す超流動コンクリートの配合条件をある程度明らかにしてきた。その配合は、高性能AE減水剤の添加量を比較的多くするとともに、骨材の一部を石灰石粉で置換して微粉末量を増加することによって、締固め不要コンクリートに要求される高流動性と材料分離抵抗性をバランスよく確保したものである。しかしこの配合の問題点として、高性能AE減水剤の添加量が多くなるため、その効果が鋭敏になり流動品質が不安定になる傾向が認められること、微粉末量の増加だけでは高流動性を付与したときにブリージングが生じやすくなることが挙げられる。このような問題点を解決し、締固め不要コンクリートの流動品質を向上させるため、グルコース系の特殊増粘剤の使用について検討を行ってきた。本報文では、グルコース系の特殊増粘剤の性質について述べるとともに、この増粘剤を用いた締固め不要コンクリートの諸性質の検討及び実規模での流動実験の結果について報告する。
まとめ
本報文では、締固め不要コンクリートの流動品質を向上させる目的で使用したグルコース系の特殊増粘剤の性質について述べ、この増粘剤を用いたコンクリートの諸性状及び実規模での適用性について検討した結果を報告した。まとめると次のようになる。1)締固め不要コンクリート用として検討したグルコース系特殊増粘剤は、アルカリ溶液において優れた粘度特性を示し、化学的に安定で温度依存性が少ないなどが確かめられた。2)特殊増粘剤をコンクリートに用いると、高性能AE減水剤の鋭敏な効果を緩和して安定した流動品質が得られ、ブリージングを抑制する効果も確認できた。3)特殊増粘剤を用いたコンクリートの硬化後の強度・耐久性は、一般的な配合のコンクリートと同等以上であり、特殊増粘剤を用いてもその品質に影響を及ぼさないことが確かめられた。4)実規模の流動実験によって、スランプフローを45cm及び60cmとしたいずれの締固め不要コンクリートにおいても良好な充填性が認められ、均質なコンクリートであることが確認できた。
PDFファイル名 014-02-1005.pdf


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