種別 報告
主題 PC斜版付箱桁橋の設計方法に関する研究
副題
筆頭著者 上田芳夫(阪神高速道路公団)
連名者1 幸左賢二(阪神高速道路公団)
連名者2 郡政人(東京建設コンサルタント)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 583
末尾ページ 588
年度 1992
要旨 はじめに
斜版付箱桁橋(以下斜版橋と呼ぶ)は通常の箱桁橋に対し斜材をコンクリートで被覆したPC部材を有する構造である。斜材を有することから、斜張橋の特殊工法とも考えられ、主桁高を低くすることが可能である。また、部材をコンクリートで被覆することにより1)鋼材が腐食から防護できる、2)PC部材となりケーブルの応力変動が小さく、ケーブルの疲労問題が少ない、3)全体剛性が増すことから変形量が小さくなり安定性を増す、などの長所を持っている。このような長所にもかかわらず、世界的にみても数例しか施工実績がないことから斜版橋についての明確な設計および解析手法は確立されていないと考えられる。そこで、本稿では橋長150m(2@75m)の2径間連続橋をモデル化し、必要鋼材量をパラメーターとして斜版取付位置、斜版取付長、及び主塔高に検討を加え最適形状を決定した。ついで、この基本形状をもとにして3径間連続橋に拡張したモデルについて主要部材断面力を照査するとともに力学的特性について解析し、設計の基本的考え方を明らかにした。
まとめ
斜版付箱桁橋の設計手法に関する検討結果は以下のようになる。(1)橋長150m(2@75m)について形状特性解析を実施した。その結果取付位置は30mとした場合、PC鋼材量が最も少なくなる。主塔高、取付長については明確な差異は得られなかったが、コンクリート量を少なくできることから主塔高はできるだけ低く、取付長は小さくすることが経済的になると考えられる。以上のことから取付位置は30m、主塔高は10〜15m、取付長は20〜25mが適当であることが明らかになった。(2)斜版橋の取付部構造モデルとしてはFEM解析と対比させると斜版は主桁と一体化したモデルが適当である。(3)架設計画を検討した結果、主桁閉合後に斜版コンクリートを打設する方法が望ましい。(4)橋長285m(75+140+70m)の3径間骨組要素モデル解析によると活荷重時の斜版内ケーブルの応力レベルに換算すると3kgf/mm2程度と小さく応力疲労問題に対して有利である。(5)3次元FEM解析によると、斜版取付部の外桁側上床版においてモーメントが通常解析より大きくなることから補強が必要と考えられる。
PDFファイル名 014-02-2101.pdf


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