種別 | 報告 |
主題 | 組紐状アラミド繊維筋を用いたPPC梁の免震住宅基礎小梁への適用 |
副題 | |
筆頭著者 | 岡本直(三井建設) |
連名者1 | 松原澄行(三井建設) |
連名者2 | 谷垣正治(三井建設) |
連名者3 | 蓮尾孝一(三井建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 649 |
末尾ページ | 654 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 最近、炭素繊維やアラミド繊維等を用いたFRP材料を、コンクリート構造物の補強筋として実用化するために、これらを用いた試行建設が行われている。その多くは、主に土木分野におけるコンクリート橋梁用の緊張材として適用したものである。今回筆者らは、樹脂で含浸・硬化させた組紐状アラミド繊維による補強材を、免震住宅における基礎小梁の補強筋として用いる機会を得たので、その概要について報告する。本物件は、このようなFRP補強材(以下繊維筋と称す)を建築物の構造材料として用いた我国で最初の例である。まだ実際の施工に先立ち、実物とほぼ同一断面を有する梁の曲げ破壊試験を実施し、安全性等の確認を行ったので、その結果についても報告する。 まとめ 組紐状アラミド繊維筋をプレキャストプレストレストコンクリート小梁として、実際の建築物に適用した。今回の適用の目的は、繊維筋の製造、運搬、配筋、緊張、コンクリート打設等、実施工にあたっての一連の作業工程を経験することで、問題点の把握や技術的ノウハウを蓄積することにあった。繊維筋を用いたコンクリート部材の製作および曲げ破壊試験より得られた事柄を以下に挙げる。1.補強筋は軽量のため、配線作業が容易であった。その反面、運搬、配筋およびコンクリート打設にあたって、補強筋に損傷を与えないよう配慮が必要である。2.緊張力は温度により変化するため、温度変化が大きいと予想される場合には、その影響を考慮しておく必要がある。3.実大の曲げ破壊試験により、試験体に用いた繊維筋は引張耐力の平均値を有しており、試験体は設計耐力に比較して3倍程度の安全率を有していた。なお本物件では、繊維筋によるコンクリート梁を基礎部分の小梁として用いているので、耐火性能や地震時の繰返し荷重に対する性能は要求されていない。今後は、これらの特性を明かにし、繊維筋をより幅広く適用できるよう検討を行う予定である。 |
PDFファイル名 | 014-02-2112.pdf |