種別 | 報告 |
主題 | プレストレスを導入したワッフル型合成スラブの長期たわみに関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 手塚武仁(清水建設) |
連名者1 | 高田博尾(清水建設) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 2 |
先頭ページ | 775 |
末尾ページ | 778 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 建築設計の計画面からの床スラブヘの要求は、過大なたわみを長期に亘り発生しないで使用性能を満足することである。近年、10mを越えるような大スパンの床スラブが計画されることが増えており、このような大スパンの床スラブについて、過大な長期たわみや曲げひびわれの発生が少ない床スラブの構工法が、強く求められている。一方、建築物の施工を考えると、床スラブの型枠工事は労務を多く消費する工事であり、工事の合理化は、床スラブ工事の合理化から取り組まなければならないとされている。これらの背景に対して、一枚が50m2程度までの床スラブについては、各方面で研究・開発が活発に行われ、床スラブに関して多くの合理化構工法が実施されている。筆者等は、10mを越えるような大スパンの床スラブについては、ワッフル型合成スラブにアンボンドPC鋼材を用いてプレストレスを導入する構工法とすることで、上記の所要性能を確保できるとの考えにより、プレストレスを導入したワッフル型合成スラブの曲げひびわれに関する基礎的研究を行った。その結果、アンボンドPC鋼材によりプレストレスを導入したワッフル型合成スラブは、使用時のたわみや曲げひびわれについての制御が可能で、復元性に優れた床スラブであることを既に明らかにしている。本報告は、リブ部分をプレキャスト部材として製作して、アンボンド・プレストレスを導入した後に、トッピング・コンクリートを打ち込んで施工するワッフル型合成スラブ(以下、HW合成スラブと呼ぶ)の長期たわみに関する実験の途中結果について述べる。 まとめ 10mを越えるような大スパンに適用するHW合成スラブについて、導入したプレストレスによる長期たわみ性状に対する制御効果の基礎資料を得るために行った、縮小した二方向床スラブ供試体による長期たわみに関する実験の途中結果について要約すると、以下の事項が指摘できる。1)長期たわみに対しては、僅かなプレストレスを導入しておくことで制御が可能である。2)リブ部分に平均軸圧縮応力度で18kgf/cm2程度のプレストレスを導入すると、長期たわみの増加がほとんどない。導入するプレストレスレベルの長期たわみ性状への影響が大きいと言える。3)コンクリートの縁ひずみと補強筋のひずみに対しても導入プレストレスの影響がある。プレストレスが導入されていると、コンクリートと補強筋のひずみが収束する傾向にある。一方、プレストレスが導入されていないと、コンクリートの縁ひずみは曲げひびわれの発生などの影響で収束する傾向にあるが、補強筋のひずみは緩慢な増加傾向にある。4)リブ部分に平均軸圧縮応力度で12kgf/cm2以上のプレストレスを導入しておくことで、長期荷重に関する曲げひびわれに対して、有効な制御が行えることを確認できた。 |
PDFファイル名 | 014-02-2134.pdf |