種別 | 委員会報告 |
主題 | 「コンクリートの非破壊試験法研究委員会報告」 |
副題 | |
筆頭著者 | 谷川恭雄(名古屋大学) |
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連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 7 |
末尾ページ | 16 |
年度 | 1992 |
要旨 | 委員会設置の背景と目的 コンクリートの非破壊試験法は、従来老朽構造物や被災構造物の耐力判定のための補助的手段として用いられることが多かったが、最近になってコンクリートの品質管理の手段としても活用されるようになってきた。たとえば、構造体コンクリートの強度管理、型枠の脱型時期やプレストレスの導入時期の判定など、比較的早期材令下での強度推定法としての利用である。いずれにしても、これらの応用分野は、強度を推定することが主目的であり、コンクリートの非破壊試験法の主要な役割は、依然としてこの点にある。一方、各種測定機器の開発や解析技術の急速な進展によって、サーモグラフィー法(赤外線映像解析法)、電磁波レーダ法、超音波スペクトロスコピー法、アコースティック・エミッション(AE)法などのように、コンクリートの内部状態を非破壊的に探査するための各種の方法が提案され、既に一部実用に供されている。しかし、これらの方法は、まだ研究途上にあり、結果の判定については測定技術者の個人的経験に委ねられる場合が多く、非破壊試験法に対する信頼性の低下を招くような事態も発生している。また、最近、コンクリートの耐久性劣化が大きな社会問題となり、劣化度診断を要するコンクリート系構造物が急増している。「コンクリートの非破壊試験法研究委員会」は、上記のような状況を踏まえて、各種非破壊試験法に関する資料の収集を行って問題点を明らかにするとともに、標準的な試験方法(試案)を提案することを目的として1989年に発足し、「強度推定法」、「弾性波法」および「電磁波法」の3つのワーキンググループ(WG)を設けて、活発な調査・研究活動を行ってきた。1992年3月までに、14回の本委員会と45回のWGを開催してきたが、以下に本委員会の活動状況と本委員会で作成した各種試験方法(試案)の概要を示す。 あとがき 上記のように、本研究委員会ではコンクリートの非破壊試験法に関する技術の現状の把握と問題点の抽出、各種試験方法の標準化などに取り組んできたが、この種の試験方法を信頼できる技術として位置づけるためには、さらに検討すべき事項も多い。例えば、各非破壊試験方法の精度向上、高性能検査機器の開発、一連の構造物調査・診断システムにおける非破壊試験法の位置づけの明確化、エキスパートシステムを適用した評価・診断方法の確立などである。これらの点については、今後の研究の進展に期待したい。本委員会の終了に当たり、終始熱心なご協力をいただいた委員各位に深甚の謝意を表する。 |
PDFファイル名 | 014-03-0002.pdf |