種別 委員会報告
主題 「コンクリート構造物の補修工法研究委員会報告」
副題
筆頭著者 大賀宏行(東京大学)
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連名者5  
キーワード
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先頭ページ 17
末尾ページ 22
年度 1992
要旨 委員会の目的
本州四国連絡橋、東京湾横断道路、大規模地下空間の開発、ウォーターフロントの開発等、最近のビッグプロジェクトの推進により、従来に比べ厳しい環境下において鉄筋コンクリート構造物を建設する場合が増え、鉄筋コンクリート構造物の耐久性が重要な検討課題となっている。新たに建設する構造物に対しては、高い耐久性を確保する方法について種々検討されているが、既存の構造物に対しては、各種の要因により劣化した構造物を取り壊して、新規構造物へと取り換える方法と、劣化箇所を補修することにより延命策をとる方法とがある。この際、新規構造物へ取り換えるか、もしくは補修を行うかの判断が重要であるとともに、補修を行う場合には、どのような材料、工法を用いるか、補修後の耐久性がどの程度であるかを判定することが必要となる。しかし、補修材料についての評価方法はいくつも提案されているものの、補修を施した鉄筋コンクリート構造物に対しての評価方法が確立されていないため、補修材料供給会社や補修施工会社独自の判断で補修が行われ、補修効果についての評価は十分に行われていないのが現状である。また、補修工法の効果に対して、どの要因がどの程度寄与しているかについても定量的な検討が行われていない。本委員会は、鉄筋コンクリート構造物に劣化を引き起こす要因を塩化物による鋼材腐食に限定し、従来から行われているコーティングに代表される補修工法を定量的に評価するとともに、より望ましい補修工法を確立することを目的として以下に示す項目について検討を加えた。1)委員会で計画した各種要因分析のための試験体と、全26社の補修材料供給会社および補修施工会社が独自の材料、工法により補修を施した試験体の海洋環境下への暴露実験2)既往の論文・報告の調査による現在使われている補修材料や補修工法の特性、効果、評価方法等についての現状報告の作成3)補修された鉄筋コンクリート構造物を対象とした補修効果の解析的な評価
あとがき
研究委員会で定められた2年の期間では、海洋暴露試験を1年半程度しか行えなかったが、塗膜および補修材の種類、塗膜の有無の影響が認められた。しかし、さらに継続して暴露を行うことにより、劣化が進行し、補修効果を明確に判断できるものと判断し、新たに委託の研究委員会を設立し研究を継続することになった。新しい委員会では、海洋暴露試験を継続し(定期的に塗膜および補修材の劣化程度、鉄筋の電気化学的性質等を測定)、補修効果について実験的に検討を加えるとともに、最終的には外観調査に加え暴露試験体を解体し、鉄筋の腐食状況の目視観察、発錆面積の測定、腐食減量の測定、コンクリート中の塩化物イオン濃度の測定を行う予定である。また、提案した解析法についてもさらに検討を加え、モデルの修正やより良い解析法について検討を加える予定である。
PDFファイル名 014-03-0003.pdf


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