種別 | 委員会報告 |
主題 | コンクリートの製造システム研究委員会報告 |
副題 | |
筆頭著者 | 岡村甫(東京大学) |
連名者1 | 小沢一雅(東京大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 14 |
号 | 1 |
先頭ページ | 23 |
末尾ページ | 26 |
年度 | 1992 |
要旨 | はじめに 近年の各種混和材料のめざましい開発およびコンクリートに要求される性能の高度化に伴い、コンクリートの多様化が進んでいる一方で、実際にコンクリートを供給する一般のコンクリート製造プラント(生コン工場)やその品質管理システムは、これら新しいコンクリートに対応できる状態ではないのが現状である。生コン工場における管理が強度とスランプが中心では、コンクリート構造物の信頼性と耐久性を高めるためには不充分である。一方、コンクリート製造プラントメーカーでは、砂の表面水管理や練混ぜ方法を工夫した新しい機械を徐々に世の中に出しつつある。したがって、これらを上手く組み合わせることで、コンクリート用の新しい製造システムを開発できる可能性が高いのである。本研究委員会では、まず生コン工場の製造・品質管理の現状について検討し、コンクリートの信頼性向上を主眼として見据えた上で、コンクリートの新しい製造・品質管理システムの開発研究を行うことを目的とした。すなわち、コンクリート製造における材料管理システム、計量・練混ぜシステムおよび品質管理システムに対して、ハードおよびソフトの両面から調査・研究を行い、コンクリートの品質確保に向けてのトータルシステムを開発することを目標としたのである。コンクリートを安定して製造・供給するためのシステムを骨材供給システムや運搬中の練混ぜシステムの導入も含めて考えるとともに、品質管理を行うためには不可欠なコンクリートに要求される性能についても議論を行った。ここでいう品質管理は、材料管理および工程管理を意味し、これらを人手をかけずに機械で管理することが将来の姿と言える。これらを審議するにあたっては、現状のシステムにとらわれず、将来のあるべき姿を念頭において議論を進めてきた。コンクリートは安価で耐久的であるという特徴を持っているが、その管理が難しいというのも建設現場からの意見である。必要な管理とは何かを明確にし、これをハードとソフトの両面から、なるべく人手をかけずに管理し、供給するシステムを構築することを目標に、意見交換を行ってきたのである。これを通じて、コンクリート業界の近代化に貢献できるものと期待している。ここでは、本研究委員会で得られた成果を簡単に纏めてみる。 おわりに 本委員会では、材料供給者から発注者およびコンクリート製造プラントメーカーの方々までの幅広い人々との意見交換を行うことができ、非常に有意義な議論を進めることができた。研究成果の詳細については、中間報告および最終報告書を参照頂きたい。最後に、各委員の方々、特に各WGの取りまとめをして頂いた沼田委員、松岡委員、小林委員および辻委員に厚く御礼申し上げるとともに、この成果が今後有効に生かされることを希望して、むすびとしたい。 |
PDFファイル名 | 014-03-0004.pdf |