| 種別 | 論文 |
| 主題 | 蒸気養生したシリカフューム混入超高強度コンクリートの性状 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 長井健雄（ピー・エス） |
| 連名者1 | 小倉誠（ピー・エス） |
| 連名者2 | 古賀康男（三菱マテリアル） |
| 連名者3 | 笠井英志（三菱マテリアル） |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 15 |
| 号 | 1 |
| 先頭ページ | 81 |
| 末尾ページ | 86 |
| 年度 | 1993 |
| 要旨 | はじめに 産業副産物であるシリカフュームをコンクリート用高性能混和材料として積極的に活用しようとする試みがノルウェーで開始されてからおよそ四半世紀が経過した。今日では、化学混和剤の発展を背景に低水セメント比のコンクリートの製造が可能となり、コンクリートの高強度化や耐久性の改善に関する研究が活発になされてきている。また、近年の土木・建築の工事現場では工期短縮、省力化、高品質化などの目的からプレキャストコンクリート製品の使用が極めて盛んであり、今後更に高強度化することで合成床版、舗装版、埋設型枠、プレキャスト高橋脚、長大スパン橋や高層建築構造物における柱部材・梁部材に向けての実用化も期待できる。この様な状況の下、蒸気養生を施した超高強度コンクリートに関する研究報告は希少である。我々は、これまでシリカフューム、高性能減水剤および蒸気養生を組合わせることで得られる超高強度コンクリートの強度特性を調査してきた(1)。本報告は、この超高強度コンクリートについて凍結融解抵抗性および摩耗抵抗性に関する基礎データを取りまとめたものである。 まとめ シリカフュームおよび高性能減水剤を使用し、蒸気養生を施して得られる超高強度コンクリートの物性を調査した結果、次の知見を得た。(1)使用骨材により圧縮強度は極めて大きな影響を受け、特に粗骨材の影響が大きい。(2)今回使用した粗骨材によると、より高強度が得られた石英片岩質粗骨材の全細孔容積は、硬質砂岩質粗骨材の全細孔容積に比べ大きく、ポーラスである。(3)水結合材比20%、単位結合材量740kg/cm3、シリカフューム添加率15%の配合で得られる超高強度コンクリートの凍結融解抵抗性は非常に高く、non AEコンクリートであるにもかかわらず、耐久性指数97以上、重量減少率0.2%以下である。(4)摩耗作用を受ける場合にも超高強度コンクリートの抵抗性は大きい。たとえば、一般的な砕砂・砕石を使用した場合でも、超高強度コンクリートの磨耗抵抗性は通常のPC製品用コンクリートの摩耗抵抗性の7倍程度まで向上する。さらに、石英片岩質の骨材を使用した場合では、摩耗抵抗性は通常の10倍程度となる場合もある。(5)超高強度コンクリートの域になると、コンクリートの摩耗抵抗性は通常のコンクリートでいわれるような圧縮強度や粗骨材に左右されるのではなく、モルタルマトリックスの摩耗抵抗性に依存し、使用する細骨材の選定が重要となる。 |
| PDFファイル名 | 015-01-1011.pdf |