種別 論文
主題 レディーミックスセルフレベリング材の物性におよぼす特殊アクリル系流動化剤の影響
副題
筆頭著者 松久真人(小野田セメント)
連名者1 副田孝一(小野田セメント)
連名者2 木之下光男(竹本油脂)
連名者3 三浦義雅(竹本油脂)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 275
末尾ページ 280
年度 1993
要旨 はじめに
床下地材の省力化工法の一つとしてセルフレベリング材(以下SL材と略す)が使用されているが、セメントと砂等をプレミックスし現場で練り混ぜるタイプが主流である。しかしながら、粉塵等の現場環境悪化、人手不足等の問題を抱えており、専用プラントで練り混ぜ、生コン車で現場へ届ける大量打設可能なレディーミックスSL材の開発が望まれていた。レディーミックスSL材を開発するには、生コン車で輸送するため6時間程度の可使時間を有し、かつ翌日床上で作業ができるだけの強度が必要であり、この双方を満足するためには新規流動化剤の開発がポイントである。流動化剤として、ナフタレンやメラミンそしてフェノールその他誘導体を用いた芳香族スルホン酸系のホルマリン高縮合物を主成分とするものや、分子骨格に流動性保持機能を備えたポリカルボン酸系の流動化剤などが既に提案されている。しかしながら、本目的を達成するためには、充分で無い事が分かった。筆者らは、SL材の可使時間確保と初期強度発現の双方を達成するために流動性能及びその流動性の保持性能が優れ、同時に凝結遅延性の少ない流動化剤のSL材への適用を目的として分子設計により新規に流動化剤を合成した。本研究では、この新規流動化剤(以下特殊アクリル系流動化剤と略す)をSL材に使用した時の物性に及ぼす影響について分子構造の違う流動化剤と比較しながら検討し、可使時間確保や凝結遅延性を少なくする理由について考察を加えた。
まとめ
SL材の可使時間確保と初期強度発現を達成するために新規流動化剤を合成し、それを使用したときの物性に及ぼす影響について検討した結果、次のような知見が得られた。(1)ポリアクリルアミド鎖を導入した特殊アクリル系流動化剤を使用することにより、SL材の可使時間が確保され、かつ凝結遅延性を少なくすることができた。(2)可使時間が確保された理由として、特殊アクリル系流動化剤の分子構造の特徴である、ポリエチレングリコール鎖及び、ポリアクリルアミド鎖導入によりセメント粒子への吸着時に立体障害が有効に作用し、物理凝集抑制をしたためと考えられる。(3)凝結遅延性を少なくした理由として、特殊アクリル系流動化剤のSL材に対する漆加量が少なく、しかも遅延成分であるカルボキシル基が少ないためと考えられる。(4)特殊アクリル系流動化剤は、SL材に使用してもその諸物性に及ぼす影響は少なく、他の流動化剤よりも優れた性能を示すことが確認された。
PDFファイル名 015-01-1045.pdf


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