種別 論文
主題 二重鋼管と鋼棒による三軸拘束を受けた膨張コンクリートの膨張エネルギー
副題
筆頭著者 神戸隆幸(群馬大学)
連名者1 羽根田寛(群馬大学)
連名者2 辻幸和(群馬大学)
連名者3 吉田誠(鹿島)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 441
末尾ページ 446
年度 1993
要旨 まえがき
膨張コンクリートを有効に活用するためには、ケミカルプレストレスの特徴を正確に把握することが必要である.一軸拘束状態については、これまでにも多くの研究成果が報告されており、昭和55年に制定されたJIS A 6202「コンクリート用膨張材」にはその試験方法も規定されている。しかし、実構造物においては、一軸拘束状態にあるものは少なく、コンクリートは補強材の配置方向に、二軸、三軸の多軸拘束になっていることが多い。そのため、多軸拘束を受ける膨張コンクリートのケミカルプレストレスの推定が重要である。本研究では、従来の二重鋼管のみによる膨張コンクリートの拘束方法の問題点として指摘されていた鋼管の軸方向における膨張コンクリートとの付着力の不足を、二重鋼管とPC鋼棒を併用した拘束器具を用いて改善し、三軸拘束状態にある膨張コンクリートの膨張エネルギーの評価について試験を行った結果を報告する。
まとめ
本研究では、膨張コンクリートを多軸拘束する方法として、二重鋼管とPC鋼棒を併用した器具を用い、ケミカルプレストレスおよび仕事量等の膨張エネルギーの評価について述べた。本研究の範囲内で次のことが言える。(1)内鋼管の径を大きくとり、半径方向の拘束鋼材比を増加させると、外鋼管の円周方向に働く引張応力度は減少するが、内鋼管の円周方向に働く圧縮応力度の絶対値は増加する。(2)PC綱棒の径を大きくとり、軸方向の拘束鋼材比を増加させると、PC鋼棒に働く引張応力は減少するが、コンクリートに導入される軸方向のケミカルプレストレスは、わずかながら増加する。(3)半径方向の仕事量について、拘束綱材比の変化にかかわらずほぼ一定となる。また、軸方向仕事量は、仕事量の値自身が小さいことを考えれば、拘束鋼材比にかかわらずほぼ一定と見なすことができる。(4)各方向の仕事量とA法一軸拘束器具に生じた仕事量との比は、単位膨張材量の増加にともない大きくなった。これは、A法一軸拘束器具では、膨張コンクリートの膨張を完全には拘束できないことを示している。
PDFファイル名 015-01-1073.pdf


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