種別 | 論文 |
主題 | 割裂引張試験法についての考察 |
副題 | |
筆頭著者 | 浅井貞重(東洋大学) |
連名者1 | |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 447 |
末尾ページ | 452 |
年度 | 1993 |
要旨 | まえがき 割裂引張試験法は比類ない優れた試験法であるが、理論式として使用するσt=2P/πdlについては疑義を抱いている。そこで、その整合性につき検討をした。 結論 本論文は前論文からの継続研究であって、以下の結論を得た。(1)一般に、コンクリートの引張強さは割裂引張試験法により求めているが、その試験断面の応力分布を弾性理論および接触論により調べると、主せん断応力τ1と引張の主応力σ1の比はτ1/σ1=2〜∞となるので、破断は試験断面に対して45°方向にジグザグ状に「せん断遅れ」現象を呈して破壊するものと思える。(2)この種の研究は、これまでも数多く行われているが、そのほとんどは、弾性理論より誘導した引張応力の式(2.1)が正しいとし、これに実験値が、よりよく合うためには、載荷幅、当金、配合比、供試体の寸法効果、等を、いかにすればよいかというものである。しかし、それらは(1)で述べたように、試験断面が単純応力状態ではないので、一般的ではない。(3)そこで、本論文は立場を逆にして、実験式としての引張強さの式を求めたものである。すなわち、方程式(2.1)の道理と、割裂引張試験の応力状態との照合性を考えると、割裂引張試験法により求めている引張強さの式は、理論式ではなく、実験式として扱うべきであり、その式の出所を明かす意味からも「割裂試験法による引張強さ」とすべきである。なお、このような考え方は、一般構造用鋼の、おおよその引張強さを求めるとき、引張試験の代わりに、ブリネル硬度数を求めて、その値を約0.36倍して、引張強さとしているが、これと同類と思える。 |
PDFファイル名 | 015-01-1074.pdf |