種別 | 論文 |
主題 | 急硬性コンクリートの特性に及ぼす各種要因の影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 浅沼潔(日本国土開発) |
連名者1 | 原田暁(大林組) |
連名者2 | 喜多達夫(ハザマ) |
連名者3 | 大塚哲雄(電気化学工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 471 |
末尾ページ | 476 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 近年、トンネル施工においてNATMに替わる先受け工法や新しい一次覆工工法が注目されており、これらの工法に使用するコンクリートは、その施工性を満足するために特殊な性能を要求される場合が多い。筆者らは、凝結時間が著しく短い急硬性コンクリートのうち、所定の時間、流動性を保持し、かつ、早期の強度発現性を有するコンクリートを取り上げ、このような性能をコンクリートに付与する一方策として、凝結調整剤、急結剤および急硬材の3種類の混和材料の併用について検討を行った。本コンクリートの概念は、凝結調整剤の凝結遅延作用によって所定の時間内の流動性を確保するとともに、急結剤の水和促進作用により材令数分の強度発現性を、急硬材の硬化促進作用により材令数時間の強度発現性を満足させるものである。また、本コンクリートの製造は、急硬材と凝結調整剤を使用したコンクリート(以下、ベースコンクリートと記す)に急結剤を後添加して製造を行うことを前提としている。本研究は、混和材料の使用量、種類、温度等の要因が急硬性コンクリートの特性に及ぼす影響について検討を行ったものである。 まとめ 各種要因がベースコンクリートおよび急硬性コンクリートの特性に及ぼす影響について検討を行った結果、以下のことが明かとなった。1)急硬材、凝結調整剤および急結剤の3種類の混和材料を併用し、これらの添加量を調整することによって、所定の時間、流動性を保持し、かつ、早期の強度発現性を有するコンクリートの製造が可能である。2)凝結調整剤の添加量を調整することによって、ベースコンクリートの流動性を保持する時間を制御することが可能である。3)急結剤の添加量を調整することによって、急硬性コンクリートの極く初期の強度発現性を制御することが可能である。4)急硬材の添加によって、初期強度発現性を確保することが可能である。本実験の範囲では、結合材量に対して内割り換算で10%以上使用することによって材令4時間の圧縮強度は30kgf/cm2以上の値を示した。5)急硬性コンクリートの特性は、セメントや急結剤の種類および温度の影響も受けるので、製造に当っては注意を要する。6)急硬性コンクリートの圧縮強度は、混和材料の添加量を調整することによって、材令4時間で50kgf/cm2以上、材令28日で300kgf/cm2以上の値を確保することができる。 |
PDFファイル名 | 015-01-1078.pdf |