種別 | 論文 |
主題 | 石灰石粉を用いたコンクリートのブリージング水の移動機構と強度分布について |
副題 | |
筆頭著者 | 平田隆祥(大林組) |
連名者1 | 竹田宣典(大林組) |
連名者2 | 十河茂幸(大林組) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 501 |
末尾ページ | 506 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 構造物が大型化する昨今、良質な骨材は減少の一途をたどり、コンクリートのブリージングの発生は増大する傾向にある。ブリージング現象は、水分がフレッシュコンクリートの内部を上昇すると同時に、セメント粒子や骨材が沈降するため、鉛直断面内での水セメント比が一定でなくなり、硬化コンクリートの品質が不均一になる。著者らは、石灰石粉の添加によりブリージングを制御することを考え、ブリージングを抑制したコンクリートを用いて、ブリージング率がコンクリートの諸性質に及ぼす影響を調査・検討し報告を行った。しかし、ブリージングを抑制したにもかかわらず部材上下間で強度差が生じ、ブリージング現象が、単純な比重差によるブリージング水の移動だけでは鮮明できないことが明らかとなった。この原因について著者らは、部材上部表面のコンクリートが、ブリージング水の移動を抑制していると推察した。そこで、ブリ−ジング水の移動機構について、さらに検討することとした。本論文では、石灰石粉の添加によりブリージングを制御したコンクリートを用いて、フレッシュコンクリート内部のブリージング水の移動機構を調査し、ブリージング水の移動がコンクリートの品質に与える影響について述べる。 結論 実験の結果得られた知見を下記に示す。1)ブリージング現象によるコンクリート部材上部の強度低下は、骨材下面の空隙の発生などにより脆弱部が形成され、実際の水セメント比の増加による強度低下より大きいと考えられる。2)フリージング水の移動解析により、自重を受けるコンクリートの高さ方向の水セメント比の推定が可能であると考えられる。3)ブリージング現象は、透水現象と加圧脱水による圧密現象の複合現象であると考えられる。今後の課題として、ブリージングの移動機構とコンクリートの品質への影響に関するデータをさらに集積し、コンクリートの要求品質に応じたブリージング率の規定手法を提案して行く。 |
PDFファイル名 | 015-01-1083.pdf |