種別 | 論文 |
主題 | 結合材の種類がコンクリートの硬化収縮に及ぼす影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 近松竜一(大林組) |
連名者1 | 竹田宣典(大林組) |
連名者2 | 鎌田文男(大林組) |
連名者3 | 十河茂幸(大林組) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 543 |
末尾ページ | 548 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに コンクリートの収縮現象には、硬化後に生じる乾燥収縮のほかに、水和反応に伴い凝結の過程から生じる硬化収縮が知られている。一般に、硬化収縮量は乾燥収縮量に比べて小さいと考えられていたが、単位結合材量を多く使用した場合などには、比較的大きな収縮量となると、最近報告がなされている。一方、種々の混和材を組み合わせ、単位結合材量を多くし、流動性と分離抵抗性を向上させたコンクリートの研究も進められているが、このようなコンクリートの硬化収縮についても、明らかにされていない。また、コンクリートの硬化収縮の測定方法も確立されておらず、その量も定量的に把握されていないのが現状である。そこで、セメントペーストおよびコンクリートの硬化収縮特性を定量的に把握することを試み、結合材の種類が硬化収縮量や速度に及ぼす影響について検討した。 まとめ 実験の結果以下のことが明らかになった。(1)セメントペーストの硬化に伴う体積収縮は、セメントの種類、混和材の種類、粉末度、混入量などに大きく影響されることが確認された。また、収縮量にはセメントの水和反応速度が影響すると考えられる。(2)自由に膨張・収縮ができる円筒管内のコンクリートの内部ひずみあるいは天端の変位を計測することにより、コンクリートの硬化収縮量の測定が可能であることが確認された。しかし、コンクリートの凝結過程のいずれの時期からの変形を硬化収縮としてみなすかが、今後の課題である。(3)コンクリートの硬化収縮量は、結合材の種類や単位量によって異なるが、300×10-6以上になることもある。また、硬化収縮量は、セメントの反応速度、コンクリートの凝結時間、ブリージング量などの複合した要因に影響されると考えられる。コンクリートの硬化収縮量を測定することを試み、結合材の種類の影響について検討したが、さらに硬化収縮のメカニズムや養生中の水分の影響などについて検討する必要があると考える。 |
PDFファイル名 | 015-01-1090.pdf |