種別 | 論文 |
主題 | 繰返し載荷および加熱によって劣化したコンクリートのAE法による劣化度評価に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 浅井陽一(愛知工業大学大学院) |
連名者1 | 山田和夫(愛知工業大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 625 |
末尾ページ | 630 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 筆者らは、従来からアコースティック・エミッション(Acoustic Emission、以下では単にAEと略記する)法のコンクリート分野への適用性を検討するために、カイザー効果を含む静的載荷時と繰返し載荷時のAE挙動やAEの周波数特性など、コンクリート内部で発生するAEの基礎的特性を調査するとともに、AE法による破壊源探査を適用したコンクリートの微視的破壊過程の追跡やAEの源波形解析などを試みてきた。また、前報では、AE法のコンクリートの非破壊試験法への適用性を調べるための基礎的研究として、水和反応が十分進行した長期材令下のコンクリートの劣化度評価を対象として、AEの発生状況と劣化度との関係について調査を行い、その可能性について検討を行った。本研究では、前報からの継続実験として劣化後1年経過したコンクリート、新たに繰返し載荷および加熱によって劣化したコンクリートおよびモルタルを対象として、AE法によるコンクリートの劣化度評価の可能性・適用性について実験的に検討を行った。 結論 本研究で得られた結果を要約すると、およそ次のようにまとめられる。1)若材令で劣化したコンクリートの場合には、その後の水和反応の進行により、AEの発生挙動に及ぼすコンクリートの劣化の影響が著しく小さくなるため、AE法を適用してコンクリートの劣化度評価を正確に行うためには、水和反応がある程度進行した時点で劣化したコンクリートを対象とする必要がある。2)加熱によって劣化したモルタルでは、圧縮耐力時の累積AEイベント数から劣化度評価を行うことが可能であるが、コンクリートの場合には、骨材によるクラックアレスト効果のために、加熱によって生じた劣化の影響を明確に抽出することが難しい。3)コンクリートの劣化直後におけるAEの発生挙動は、カイザー効果の影響を受けるため、AE法を適用してコンクリートの劣化度評価を行う場合には、劣化後ある程度の期間が経ったコンクリートを対象とする必要がある。本実験では、劣化後4週以上経過したコンクリートのであれば、AEの発生挙動は劣化後の期間にかかわらずほぼ同様の傾向を示した。 |
PDFファイル名 | 015-01-1104.pdf |