種別 | 論文 |
主題 | コンクリート埋め込み鉄筋の塩水中における腐食促進特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 小野博宣(中部大学) |
連名者1 | 大岸佐吉(名古屋工業大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 697 |
末尾ページ | 702 |
年度 | 1993 |
要旨 | まえがき コンクリート中に埋め込まれた鉄筋の腐食モニタリングについての研究が注目され、コンクリートに覆われた鉄筋の腐食程度を非破壊的に検知する電気的方法として自然電位法や分極電位法などを用いた研究例がある。また物理的方法としては、鉄筋腐食面積の測定と鉄筋の鉄筋質量損失率の測定によって鉄筋の腐食程度を調べる事も試みられている。そしてこれらの研究の方法がコンクリートの埋め込み鉄筋の腐食判定に有効である事が既に示されている。本研究は、埋め込み鉄筋の席食に及ぼす1)コンクリートの因子;セメント種別、W/C、添加塩化物量、珪石微粉末混合量、試料の含水率の影響、2)埋め込み鉄筋の因子;種別、かぶり厚さ等の影響を、次いで鉄筋の耐腐食性を向上するための3)腐食抑制法;コンクリート表面の塗布、含浸処理の効果について試験を行った。実験は塩水中に浸した試料の鉄筋に定電圧の直流印荷して鉄筋腐食を促進し、一定印荷期間の電流、自然電位、鉄筋の錆発生面積、鉄筋質量損失率等の測定により鉄筋の腐食特性を検討した。 まとめ 以上の結果は次のようにまとめられる。1)水セメント比が大きいほど、塩化物含有量が大きいほど、埋込み鉄筋は腐食し易い。2)かぶり厚さ、珪石添加量、および試料の含水率が大きい程、埋込み鉄筋は腐食しにくい。3)鉄筋自体の防靖効果は、ポリアクリル塗布鉄筋>黒皮異形鉄筋>亜鉛メッキ鉄筋>磨き丸鋼の順に効果が認められた。4)自然電位-700mV以下の場合、鉄筋は完全に錆びると判断される。自然電位と腐食量との間に明確な定量的朗係を見いだせなかったが、緒無しの電位を比較する事で腐食程度を判断できる可能性がある。5)5種類の防水処理方法のうち、フッ素、AAKS、ポリウレタン樹脂が良好な防水抑制効果をもち、鉄筋耐食効果は顕著であり効果的である。またポリマーエマルションはある程度効果がある。亜硝酸Caは防食効果が見出されなかった。AAKSを含浸すれば水セメント比が大きくても防錆制御の効果が認められる。 |
PDFファイル名 | 015-01-1116.pdf |