種別 | 論文 |
主題 | 補強材へのポリマーセメントペーストコーティングによるフェロセメントの耐久性改善 |
副題 | |
筆頭著者 | 白井篤(東京家政学院大学) |
連名者1 | 大濱嘉彦(日本大学) |
連名者2 | 出村克宣(日本大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 721 |
末尾ページ | 726 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに フェロセメントは、鉄筋コンクリートと比較して、かぶり厚さが薄く、補強材の比表面積が著しく大きい複合材料である。従って、中性化、アルカリ骨材反応、塩害などの影響によって、鉄筋コンクリート構造物の耐久性が問われている今日、フェロセメントにおいても、鉄筋コンクリートと同様にその耐久牲の改善が必要である。耐久性改善策としては、マトリックスであるセメントモルタルの品質改善と補強材である金網の防せい性改善が考えられる。そこで、本研究では、補強材をポリマーセメントペーストでコーティングすることによって、フェロセメントの耐久性の改善を図る。初めに、3種類のセメント混和用ポリマーについて、各ポリマーセメント比ごとに、補強材に最もコーティングしやすいポリマーセメントペーストの調合を選択する。次に、選択した調合でコーティングした補強材を用いて作製したフェロセメントについて、促進発せい試験を行い、補強材の防せい性改善効果について検討する。 結論 (1)ポリマーの種類によって、補強材に最もコーティングしやすく、ワーカビリチーに優れているポリマーセメントペーストの調合は大きく異なる。本研究の範囲では、補強材コーティング用ポリマーセメントペーストの最適調合は、表-4に示す通りである。(2)ポリマーセメントペーストで補強材をコーティングした後の湿空養生時間が長い程、各乾湿燥返しサイクル後の補強材の発せい率は減少する傾向にある。(3)ポリマーセメント比の増加に伴って、ポリマーセメントペーストでコーティングした補強材の発せい率は減少し、同一ポリマーセメント比では、VA/VeoVa混入セメントペースト>EVA混入セメントペースト>SBR混入セメントペーストでコーティングした補強材の順になる。(4)ポリマーセメント比10%及び20%のSBR及びEVA混入セメントペーストをコーティング材料として用いて、更に、補強材の混空養生時間を6時間以上とすることにより、乾湿燥返し7サイクル後も、補強材の発せい率を15%以下に抑制できる。従って、フェロセメントの耐久性改善策として、補強材へのポリマーセメントペーストコーティングが有効であるといえる。 |
PDFファイル名 | 015-01-1120.pdf |