種別 論文
主題 コンクリート中鉄筋の電気防食における通電システムに関する研究
副題
筆頭著者 石川光男(日本防錆工業)
連名者1 堺孝司(北海道開発局)
連名者2 大越威(北海道開発局)
連名者3 峰松敏和(住友セメント)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 771
末尾ページ 776
年度 1993
要旨 まえがき
外部電源方式によるコンクリート中の鉄筋の電気防食には、通電の仕方により電圧を一定にして通電する方式と電流を一定にして通電する方式、いわゆる定電圧方式と定電流方式のいずれかが採用されている。この2方式にはそれぞれ以下のような特徴があるとされてきた。1)定電圧方式:概ね鉄筋の腐食程度に応じた防食電流が供給され、大きい電流が必要な時には大きな電流が流れ、小さな電流で十分な時には小さな電流が流れる傾向にある。2)定電流方式:初期の通電調整時に求めた防食電流を環境の変化に拘わらず一定に供給する。しかし、1)の方式は環境変化(温度、水分量、塩分量、コンクリート抵抗率等)に追随出来ない場合に防食電流に過不足を生じ、2)の方式は環境変化により必要な防食電流密度が変化した場合には防食電流に過不足が生じる。凍結融解試験、RC及びPC供試体試験および実橋試験等においても、通電方式により鉄筋の分極量に大きな差が見られ、分極現象が単純ではないことが分かった。そこで、これらの試験結果を解析し通電方式の検討を行ったので報告する。
まとめ
以上の試験結果及び考察結果をまとめると以下の通りである。(1)通電方式によらず通電当初の陽極電位は0、1V台の値を示したが、時間と共に上昇し、ポステンPC桁供試体の90日後で0.76V、K橋の380日後で0.92Vになった。(2)定電圧方式で通電した場合、陽極電位が上昇することにより防食電流密度は大幅に低下し、目標の鉄筋の分極量が得られなくなり、鉄筋の分極量に応じて通電調整が必要となった。しかし、陽極電位が安定した後は電流変化が小さくなった。(3)定電流方式で通電した場合、陽極電位の変化、温度の変動に影響されることなく鉄筋の防食が達成されやすい。(4)一定期間以上の定電流方式により通電し、陽極電位が安定した後、あるいは過防食の危険がある場合には、維持管理上定電流方式よりも定電圧方式が好ましい。
PDFファイル名 015-01-1129.pdf


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