種別 論文
主題 セメント水和物の炭酸化に及ぼす塩化物の影響
副題
筆頭著者 佐々木孝彦(鉄道総合技術研究所)
連名者1 立松英信(鉄道総合技術研究所)
連名者2 岩渕研吾(鉄道総合技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 807
末尾ページ 810
年度 1993
要旨 はじめに
昨今、炭酸化に関する研究が活発に進められ、従来から指摘されている水セメント比や養生条件の他に、新たにアルカリや塩化物もコンクリートの炭酸化を促進する要因と考えられるようになってきた。演者らは、これまで促進炭酸化条件下でセメント水和物の炭酸化に伴う変質を主としてX線的手法により検討し、炭酸化しやすいセメント硬化体が生成する場合に、炭酸化域にはca1citeの他にvateriteと呼ばれるca1citeとは結晶構造の異なる炭酸カルシウムが共存することを明らかにした。本報告では、アルカリ塩化物の添加がセメント硬化体の炭酸化挙動に及ぼす影響を把握することを目的としてセメントペーストを作製し、促進炭酸化による変化を調べ、無添加あるいはアルカリ添加の場合と比較した結果について述べる。また、塩化物イオン共存下で合成したC-S-Hの促進炭酸化による変化についても述べる。
まとめ
セメント水和物の炭酸化に及ぼす塩化物の影響を検討するため、アルカリ塩化物を添加して作製したセメントペーストを促進炭酸化し、生成した炭酸カルシウムのキャラクタリゼーションを行った結果、以下のことが明らかとなった。1)アルカリ塩化物が添加されると炭酸化は促進されるが、アルカリ水酸化物添加の場合と比較して、その程度は小さい。2)アルカリ塩化物を添加したセメントペーストの炭酸化域には、アルカリ水酸化物添加の場合と同様に、ca1citeとvateriteが生成するが、これに加えて、aragoniteも共存するようになる。3)アルカリ塩化物を添加したセメント硬化体の炭酸化しやすさと促進炭酸化におけるvateriteの生成とは、アルカリ水酸化物添加の場合と同様に、よい相関が認められ、セメント硬化体の品質を表す指標としての有効性が確認された。
PDFファイル名 015-01-1135.pdf


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