種別 論文
主題 格子状FRPで補強したCPCはりの曲げ・せん断性状
副題
筆頭著者 丸岡正知(群馬大学大学院)
連名者1 石田知子(大林組)
連名者2 辻幸和(群馬大学)
連名者3 西須稔(群馬大学大学院)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 1005
末尾ページ 1010
年度 1993
要旨 はじめに
近年、コンクリート中の綱材の腐食により、海岸などの海洋環境下に配置されているコンクリート構造物の劣化が問題となっている。その点、FRPはその耐食性の高さから鋼材に代わる補強材として関心を集めている。しかしながら、FRPは鋼材と比較して、付着力が小さいという弱点が指摘されている。そのため、付着性状を改善する研究が種々報告されている。その内、格子状に成形したFRPのコンクリートとの付着は、格子交差部で確保できるため、その付着効果を大きくすることが可能である。しかしながら、格子交差部に局所的に高いせん断応力や曲げ応力が発生しやすい等の留意すべき点があり、これら格子状FRPの材料特性がはりに及ぼす影響について検討を行う必要があると考えられる。本研究は、格子状FRPを補強材とし、せん断スパンの中央部に格子交差部を配置し、はりの曲げ・せん断性状および膨張コンクリートの使用がこれらの性状の改善効果に及ぼす効果について、格子交差部の位置および数を要因にとり、実験的検討を行った結果について報告するものである。
まとめ
本研究において、次のことが明らかとなった。(1)仕事量の概念に基づき求めた補強材に生じるケミカルプレストレインの推定値は、実験値を良く反映するものであった。(2)格子状FRPを補強材として使用した場合、曲げひびわれは格子交差部付近より発生し、曲げひびわれ発生モーメントはRCはりに比べ低下する。この原因として格子交差部への応力集中が挙げられる。また、格子間隔の違いによる曲げひびわれ発生モーメントへの影響は明確には認められなかった。(3)膨張材の置換により、同一曲げモーメントにおける補強材のひずみの増分を減少させることが可能となり、それに伴い曲げひびわれ発生モーメントは増加し、また、曲げひびわれ幅は減少した。(4)格子状FRPを補強材とした場合、一般に膨張材の置換は斜めひびわれ発生にある程度効果的であったが、単位膨張材量およびせん断スパン内の格子交差部の位置と数により効果が期待できない場合がある。なお、このような格子格子状FRPの格子交差部の位置や数が曲げ・せん断性状に及ぼす影響は、本実験で採用したはりの断面形状寸法において特に顕著に現れてたもので、スラブになると緩和されるものと考えられる。
PDFファイル名 015-01-1169.pdf


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