種別 | 論文 |
主題 | コンクリート構造物の熱伝達に関する養生水の影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 近久博志(飛島建設) |
連名者1 | 中原博隆(飛島建設) |
連名者2 | 筒井雅行(飛島建設) |
連名者3 | 桜井春輔(神戸大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1107 |
末尾ページ | 1110 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 養生時の養生水の蒸発に伴う気化熱や顕熱は、マスコンクリート構造物の温度ひび割れに大きく影響を及ぼすとされているが、試験や現場計測によって検討した研究は少ない。このため、ダム等の重要構造物では、構造物毎の個別の検討に任されているのが現状である。これに対して、ここでは、まず、コンクリートの供試体を用いて、恒温恒湿の室内で湛水養生時の養生面における熱収支について調べる。そして、開発してきた逆解析手法を用いて、得られた試験結果から養生面における熱伝達係数を同定し、その結果に基づいて、湛水養生中のコンクリート構造物の表面における養生水の顕熱や気化熱について考察する。 おわりに 逆解析手法を用いて、湛水蒸発試験によって得られた温度計測結果から熱伝達係数を同定した。その結果、次のことが分かった。1)同定された湛水養生時の見かけの熱伝達係数は26kcal/m2・hr・℃程度であり、養生水の蒸発に伴う気化熱量が全流出熱量の6割程度を占めている。2)湛水養生時の熱伝達係数は、湛水深さの減少に伴って若干ではあるが小さくなる。養生水の蒸発は、周辺環境(気温、湿度、風速、日射等)に大きく影響を受けることになるため、実施工時におけるマスコンクリート構造物の内部湿度の予測に関しては、現地の施工状況や環境を十分に勘案した構造物表面の熱量収支や熱伝達係数を設定する必要があると思われる。また、ここでは、湛水深さ1cmの室内試験結果だけからの考察であり、今後、さらに湛水深さが違った試験や現場計測を実施し、データを積み重ねたいと考えている。 |
PDFファイル名 | 015-01-1187.pdf |