種別 論文
主題 ダムコンクリートの物性に及ぼすセメントの種類、モンモリロナイトおよび混和剤の影響
副題
筆頭著者 牛島栄(青木建設)
連名者1 堺孝司(北海道開発局)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 1115
末尾ページ 1120
年度 1993
要旨 はじめに
我国における重力ダムの建設には、超硬練りコンクリートを振動ローラによって練固めるRCD工法が多く採用されている。RCD工法ではレア打設が行われ、施工面積が広く施工時のコンクリートの可使時間を長くとる必要があり、打継ぎ目の一体性と転圧の際の十分な締固めを図るためにはコンシステンシーの確保が重要である。一方、近年では良質な骨析資源の枯渇が問題となっている。そのため、ダム建設では多量の良質な骨材の使用が要求されるが、使用する骨材はダム設置ヶ所や環境保全の配慮から、骨材試験には合格するが品質の劣る骨材も有効に使用せざるを得ない状祝となっている。この品質の劣る骨材として、例えば変質鉱物の一つであるモンモリロナイトを含んだ骨材を用いると、一般にコンクリートの凝結硬化が早くなるとされている。そこで、最近この種の骨材を使用した場合の、施工性改善を目的とするいくつかの研究がなされている。本報告は、モンモリロナイトを含んだ骨材を用いた場合の施工性の改善を目的に、細骨材の一部をベントナイト(モンモリロナイト含有率70%)で置換させたコンクリートに関して、混和剤の種類と使用量およびセメントの種類がコンクリート(外部コンクリートと内部(RCD)コンクリート)の凝結特性、VC値の経時変化、強度特性に及ぼす影響について検討した。
まとめ
(1)外部コンクリートは、所要のコンシステンシーの確保を目的として凝結時間を遅延させる場合には、混和剤をAE減水剤遅延形から減水剤超遅延形に変えることが有効である。(2)外部コンクリートは、高炉スラグ置換(置換率55%)した場合とフライアッシュ置換(置換率30%)した場合の凝結時間を比較すると、高炉スラグ置換の方が凝結時間が遅延する。(3)内部コンクリートにおいて、高炉スラグ置換とフライアッシュ置換のVC値の経時変化を比較すると、高炉スラグ置換の方がVC値の経時変化による増加が概ね大きい。(4)内部コンクリートは、モンモリロナイトが含有された場合でも、減水剤超遅延形を用いて適切な使用量で且つ適切な単位水量の配合とすれば、所要のコンシステンシーの確保が十分できる。(5)外部コンクリートの圧縮強度は、セメントの種類に関わらず、概ね、減水剤超遅延形の使用量が増加すると初期は若干小さくなる。しかし、材令13週では1割程度増加する。一方、内部コンクリートの圧縮強度は、セメントの種類によって強度の発現傾向が異なっている。(6)モンモリロナイトが2%程度含有された場合には、外部コンクリートでは、コンシステンシーを確保するための単位水量が増加するが、適切に単位水量が管理された場合には圧縮強度は低下せず、材令13週では逆に増加する。一方、内部コンクリートでは圧縮強度は低下する。(7)高炉スラグ置換は、フライアッシュ置換に比較して、長期の圧補強度が大きい。
PDFファイル名 015-01-1189.pdf


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