種別 | 論文 |
主題 | 形状・寸法効果を考慮したコンクリートの圧縮構成関係に関するエネルギー論的考察 |
副題 | |
筆頭著者 | 伊藤誠(名古屋大学学生) |
連名者1 | 水野英二(名古屋大学) |
連名者2 | 畑中重光(三重大学) |
連名者3 | 谷川恭雄(名古屋大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 39 |
末尾ページ | 44 |
年度 | 1993 |
要旨 | まえがき 筆者らは、およそ20kgf/cm2以下の比較的低い側圧下でのコンクリートの圧縮軟化特性および載荷経路依存性を理論的に解明するために、ひずみ空間で定義した塑性理論による圧縮軟化構成モデルを開発した。その際、(10×1O×1Ocm)の寸法を有するコンクリート供試体を基本要素とし、コンクリートの破壊吸収エネルギー(塑性ひずみエネルギー)を定量化した。一般に、形状および寸法の異なるコンクリートの三軸圧縮状態下での破壊吸収エネルギー量は、不均質な材料であるコンクリート内部で生ずる破壊頷域の広がり(集中度合)に大きく影響されることが広く知られている。それゆえ、鉄筋コンクリート(RC)構造物などの有限要素解析では、分割要素数に影響されず、かつ、供試体の寸法効果を考慮できる破壊吸収エネルギーモデルを採り入れる必要がある。本研究では、上記のようなRC構造解析を行う前段階として、供試体の形状ならびに寸法効果を考慮したコンクリートの圧縮破壊吸収エネルギー能に関する考察を図-1に示すような過程で行う。 まとめ 本研究では、中心軸圧縮を受けるコンクリート供試体の破壊吸収エネルギーに関する供試体の形状および寸法効果を考察した。本研究による結果をまとめると以下のようである。1)基本サイズのコンクリート供試体の圧縮実験結果(側圧100kgf/cm2まで)を用いて、上限および下限破壊曲線を決定し、破壊吸収エネルギー式のパラメータの変動幅を検討した。2)形状(H/D)の異なる供試体の破壊領域の長さlpは、拘束圧が増加するにつれて(0〜6kgf/cm2)大きくなることを破壊吸収エネルギーの観点から確認した。3)寸法(D)の異なる供試体の単位体積当りのエネルギー吸収能は、寸法Dが大きくなるに従い、小さくなることが分かった。これは破砕モデルにより合理的に説明できた。4)図−8の破壊吸収エネルギーモデルは、今後、RC構造物などの有限要素解析を行うにための基礎資料となるものと期待できる。 |
PDFファイル名 | 015-01-2006.pdf |