種別 論文
主題 破壊力学的手法による無筋コンクリート梁の曲げ破壊解析
副題
筆頭著者 石黒覚(大阪府立大学)
連名者1  
連名者2  
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連名者5  
キーワード
15
2
先頭ページ 81
末尾ページ 86
年度 1993
要旨 はじめに
コンクリート材料における破壊進行の特徴は、ひびわれ先端において破壊進行領域と呼ばれる微細ひびわれの集積領域が形成されることにある。有限要素法や境界要素法などの数値解析によりコンクリート部材の耐力や変形を精度よく予測するためには、この破壊進行領域を考慮したひびわれ進展のモデル化が重要と考えられている。現在、このような破壊進行の特徴を考慮した代表的な解析モデルとしては、Hillerborgにより提案された仮想ひびわれモデルとBazantにより提案されたひびわれ帯モデルの2つがある。これら二つのモデルは、引張軟化特性と破壊エネルギーの概念を導入した点に特徴があり、コンクリートの破壊力学モデルとして有限要素解析や境界要素解析などに組み込まれている。また、応力拡大係数などのパラメータを用いる通常の破壊力学では、初期ひびわれ(切欠き)を有する部材などを解析対象としているのに対して、これらの破壊力学モデルでは、初期ひびわれのないものにも適用できる。本研究は、これらの破壊力学モデルを組み込んだ有限要素解析により、切欠きのある無筋コンクリート梁や切欠きのない梁の荷重-変位関係および曲げ破壊の数値解析を行い、モデルの適用性や曲げ強度の寸法効果などについて検討したものである。
おわりに
本研究では、無筋コンクリート梁の曲げ破壊解析において、仮想ひびわれモデルとひびわれ帯モデルの二つの破壊力学モデルを適用した。これらの解析結果より得られた結論をまとめると以下のようになる。1)仮想ひびわれモデルとひびわれモデルにより予測した無筋コンクリート梁の最大荷重は大体一致する。仮想ひびわれモデルより求めた荷重-変位曲線は、ひびわれ帯モデルにより求めたそれに比べて下降域の荷重低下が顕著になる。2)破壊力学モデルにより曲げ強度の寸法効果を精度よく評価することができる。また、破壊力学モデルを組み込んだ有限要素解析は、曲げ強度の寸法効果を定量的に評価できる有効な手段になる。
PDFファイル名 015-01-2013.pdf


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