種別 | 論文 |
主題 | ガス圧接継手を持つRCはり部材の力学的性状に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 佐藤慶司(ウェルデング・サトー) |
連名者1 | 田中礼治(東北工業大学) |
連名者2 | 大芳賀義喜(東北工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 241 |
末尾ページ | 246 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 鉄筋コンクリート構造で使用する鉄筋は定尺であるから、鉄筋を延長する場合継手が必要となる。現在利用されている鉄筋継手にはガス圧接継手、重ね継手、溶接継手、機械的継手などがある。本報はこれら継手のうちガス圧接継手を取り上げて検討している。ガス圧接継手は周知のように鉄筋端面を加熱、加圧し施工するため、圧接部は熱影響を受けると同時にふくらみも形成され、局部的に通常の鉄筋と異質な部分が生じる。このように、鉄筋の途中に通常の鉄筋と異なる異質なものが存在する場合、それらの存在がRC部材の力学的性状にどのような影響を及ぼすかを調べておくことは重要なことである。そこで、本報でははり部材を取り上げ、まずガス圧接継手がはり部材の曲げ、せん断、付着の力学的性状に及ぼす影響について検討することを第一の目的としている。日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」(以下、RC規準)では、ガス圧接継手は継手を相互に40cmずらして配置することが規定されている。しかし、鉄筋先組工法などでは継手を同一断面で全数継ぐ(以下、全数継手)ことの必要性が要求されている。そこで本報では全数継手の可能性を実験的に明らかにすることを第二の目的としている。以上のような観点から、はり材端の危険断面位置および材端からはり丈離した位置にガス圧接継手を同一断面で全数継手した、はり部材について実験を行い、継手なし試験体の力学的性能と比較し、継手の影響および全数継手の可能性について検討した。 まとめ ガス圧接継手を持つはり部材と継手なしのそれとの実験結果を比較するなどの検討を行った結果、次のことが認められた。1)RCはり部材の曲げ破壊、付着破壊、せん断破壊の力学的性状に及ぼすガス圧接継手の影響は少なく、曲げ初きれつ強度、曲げ終局強度、せん断終局強度の計算式として継手なしの通常のRC部材のそれを使用することが可能である。2)ガス圧接継手を全数継手で用いること及び全数継手をはり部材端の応力の大きい位置で用いることの可能性が確認された。これらの結果は現行のガス圧接継手設計法を見直す場合の有用な資料となるものと考えられる。 |
PDFファイル名 | 015-01-2040.pdf |