種別 | 論文 |
主題 | 高強度開孔補強筋を用いたRC有孔梁のせん断破壊性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 中澤淳(川鉄テクノワイヤ) |
連名者1 | 三原重郎(川崎製鉄) |
連名者2 | 益尾潔(日本建築総合試験所) |
連名者3 | 南宏一(福山大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 293 |
末尾ページ | 298 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 最近、中高層RC造建築物では高強度せん断補強筋として異形PC鋼棒を用いる場合が多くなってきている。これらの建物の梁には設備配管用の梁貫通孔を設けることが多く、開孔部周辺に開孔補強筋を配筋する必要がある。開孔補強方法として施工性の簡易さを備えた開孔補強用のパーツが数多く考案されているが、これらに使用される材料としては普通鋼のものが多く、高強度鋼によるものは少ない。そのため、高強度せん断補強筋を便用した梁の開孔補強筋には、高せん断力確保のため多量に普通鋼の開孔補強筋が必要となり、配筋施工性、過密配筋によりコンクリートの打設性が悪くなる。そこで、開孔補強筋に降伏応力度が13000kgf/cm2の異形PC鋼棒を用い、一筆書き状に曲げ加工したパーツにすることにより、軽量化、過密配筋防止、さらに、構造的信頼性が向上すると考え、新しいタイプの一筆書き高強度開孔補強筋を考案し試作した。本報では、せん断破壊を生じるRC有孔梁を対象とし、13000kgf/cm2級の高強度鉄筋を用いた開孔補強筋の補強効果を把握することを主目的として、開孔補強筋比・開孔部数およびあばら筋強度を実験変数とした実験を行い、破壊性状および終局せん断耐力について検討し、あわせて既往の有孔梁の終局耐力評価式との適合性について検討する。 まとめ 1)異形PC鋼棒により一筆書き加工された開孔補強筋パーツは、開孔部周辺のひび割れを抑える効果があり、かつ、その量を増やせば有孔梁の終局せん断耐力は増大する。2)開孔部の補強筋として開孔補強筋パーツと高強度あるいは普通鋼あばら筋を併用しても、その補強効果は開孔補強筋量pwθ・σweeで評価できる。3)開孔部の間隔は開孔径の3倍以上であれば、1開孔の梁と同等の耐カを有する。4)開孔補強筋パーツと高強度鋼および普通鋼のあばら筋で併用した有孔梁のせん断耐力は(1)式で評価でき、その評価式が持つ安全率は高強度せん断補強筋を用いた無開孔梁と同等である。 |
PDFファイル名 | 015-01-2049.pdf |