種別 論文
主題 高強度X形配筋を用いたRC短スパン梁の曲げせん断実験
副題
筆頭著者 熊谷仁志(清水建設)
連名者1 坂口昇(清水建設)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 317
末尾ページ 322
年度 1993
要旨 はじめに
壁式ラーメン構造、RC壁・鉄骨ラーメン混合構造など、高層建築物にRC耐震壁を用いる場合、その建物の耐震性能は壁脚部と壁に取り付く境界梁の性能によって決定される。そのため短スパンとなる境界梁では、脆性的なせん断破壊を防止し、変形能力を向上させるためにX形配筋を施すのが一般的である。最近では設計基準強度600kgf/cm2程度の高強度コンクリートの施工が可能となってきており、これを用いることによって耐震壁の圧縮性能を向上させ壁厚を小さくできるという効果が期待される。しかしながら計画上、施工上の理由から境界梁の幅は壁厚と同じとすることが望ましく、したがって壁厚を小さくするためには高強度・太径のX形配筋を用いる必要がある。本研究では高強度・高鉄筋量のX形配筋を用いたRC短スパン梁の曲げせん断実験を行い、その変形能力、最大耐力、X形筋の負担力等について検討するものである。
まとめ
高強度(SD490およびSD685)のX形配筋を用いたRC短スパン梁の曲げせん断実験を行い、以下の知見が得られた。1)SD490を用いたX形配筋梁ではR=1/100付近でX形筋が降伏して部材としても曲げ降伏の挙動を示し、その後もR=1/15まで緩やかに耐力が上昇し続けた。SD685を用いて梁幅を小さくしたX形配筋梁ではR=1/90付近でX形筋が降伏して部材としても曲げ降伏したが、R=1/60で最大耐力に達した後は部材中央の圧縮側X形筋が面外にはらみ出し、破壊に至った。2)高強度のX形配筋を用いたRC短スパン梁についても、曲げ耐力については既往の設計式で計算することができる。3)SD685を用いて梁幅を小さくしたX形配筋梁では、部材の初期剛性は梁理論による弾性剛性計算値よりも大きく下回った。4)X形筋のせん断力の分担率は圧縮・引張側合わせて全体せん断力の50%程度であった。特に圧縮側のX形筋はR=1/100においても降伏強度の50%以下であった。
PDFファイル名 015-01-2053.pdf


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